かけこみリタイヤ―のダイヤリー

陰キャで隠居!58歳10か月でアーリー?リタイヤしました。

6 一括投資とドルコスト平均法

一括投資とドルコスト平均法の具体例
前回の続きです。
エコノミーとヒューマンはそれぞれ500円の投資資金を持っています。
ここに1/31の株価が1株100円の株があり、それに投資しようとしています。
エコノミーは500円の一括投資、ヒューマンは100円ずつ5回に分けて投資します。

1. 株価がボックス圏を上下する場合A

年月 株価 エコノミー ヒューマン
1/31 100 5株購入 1株購入
2/28 80 - 1.25株購入 80円×1.25株=100円
3/31 100 - 1株購入
4/30 125 - 0.8株購入 125円×0.8株=100円
5/31 100 - 1株購入

エコノミーは5/31の時点で、時価100円*5=500円の株を所持しています。
ヒューマンは5/31の時点で、時価100円*5.05=505円の株を所持しています。

2. 株価がボックス圏を上下する場合B

年月 株価 エコノミー ヒューマン
1/31 100 5株購入 1株購入
2/15 80 - -
2/28 125 - 0.8株購入
3/15 80 - -
3/31 125 - 0.8株購入
4/15 80 - -
4/30 125 - 0.8株購入
5/15 80 - -
5/31 125 - 0.8株購入

エコノミーは5/31の時点で、時価100円*5=500円の株を所持しています。
ヒューマンは5/31の時点で、時価100円*4.2=420円の株を所持しています。

3. 株価がボックス圏を上下する場合C

年月 株価 エコノミー ヒューマン
1/31 100 5株購入 1株購入
2/15 125 - -
2/28 80 - 1.25株購入
3/15 125 - -
3/31 80 - 1.25株購入
4/15 125 - -
4/30 180 - 1.25株購入
5/15 125 - -
5/31 80 - 1.25株購入

エコノミーは5/31の時点で、時価100円*5=500円の株を所持しています。
ヒューマンは5/31の時点で、時価100円*6=600円の株を所持しています。

4. 株価が上昇圏にある場合

年月 株価 エコノミー ヒューマン
1/31 100 5株購入 1株購入
2/28 125 - 0.8株購入
3/31 160 - 0.625株購入 160円×0.625株=100円
4/30 200 - 0.5株購入 200円×0.5株=100円
5/31 250 - 0.4株購入 250円×0.4株=100円

エコノミーは5/31の時点で、時価250円*5=1,250円の株を所持しています。
ヒューマンは5/31の時点で、時価250円*3.325=831.25円の株を所持しています。

5. 株価が下降圏にある場合

年月 株価 エコノミー ヒューマン
1/31 250 2株購入 0.4株購入
2/28 200 - 0.5株購入
3/31 160 - 0.625株購入
4/30 125 - 0.8株購入
5/31 100 - 1株購入

エコノミーは5/31の時点で、時価100円*2=200円の株を所持しています。
ヒューマンは5/31の時点で、時価100円*3.325=332.5円の株を所持しています。

いかがでしょうか。一般に株価が一定の範囲で上下するボックス圏にあると、ドルコスト平均法が有利と言われますが、その上下動の上値の時期に買うのか(B)、下値の時期に買うのか(C)で結果は正反対になります。しかも実際の株価の上下動周期は一定である可能性はありません。また周期の途中でいきなり上昇へ向かったり、下降へ向かったりする可能性だってあるのです。

一括投資とドルコスト平均法は、どちらが有利ということはありません。
ではなぜ、エコノミーは経済的合理性のみで行動する、エコノミーに経済的合理性がある、というのならば、なぜ私は「“ドルコスト平均法”で始めてね」というのでしょうか。
それは、過去の株価の動きから今の結果を見るのではなく、今から未来を展望した時の経済的合理性である、期待値の国の話なのです。
期待値の話をする前に、次回は株価の動きをもう少しみていきましょう。