かけこみリタイヤ―のダイヤリー

陰キャで隠居!58歳10か月でアーリー?リタイヤしました。

英文法の威力

子供が今宿題で取り組んでいる副教材「ビル君が見た日本。」ビル君がホストファミリーの飼っている柴犬を散歩に連れていくシーンで、I miss my own dog back in the U.S.という文が出てきてmissがなんだかわからない、と質問されました。主語のすぐ次に出てくるから動詞だよと教えました。しかし、主語と動詞の間や文頭にunfortunatelyとか副詞や形容詞が来ることがあるし、とすると-lyの形をしたものは副詞か形容詞だっとちらっと見て気づいて通過して次の動詞に目が行く、というような脳の一連の動作を、血肉となった文法知識が担っているわけです。さらにmissという言葉が動詞で意味も解っている状態でこちらの頭にあるからmissを見た瞬間に、動詞それも他動詞、じゃあ目的語どれ、という頭も次に向かって働いています。
それがまだ子供にはないわけですね。意味がわからない以上に動詞だということがさっと把握できていない段階でした。
またこのmissって動詞は、日本語認識者には扱いにくい動詞で、この文の場合は目的語となる人や物がいなくて淋しいっていう意味だよ、と伝えましたが、missがいつでも「いなくて淋しい」という意味ではありません。しそこねた、うっかりつかまえた、遅すぎてのがした、ないことに気づいた、とかそれこそ色々あるわけです。日本語にしてみると、なぜ英語がこれらの意味をmissという言葉で統合しているのかnative speakerでないかぎり感じることはできないし、専門家でない英語話者が説明することも難しいでしょうね。
さっきの文に話を戻すと、back in the U.S.のbackも説明が難しいですね。日本に来ているビル君の、飼い犬を思い出して淋しい気持ちが、母国に引き戻されている感じでしょうか。
この説明し難い、英語話者の感じ方を掴むのは容易ではありませんが、文法がそれを助けてくれるということは言えます。
また、英語の文章を文法の助けを借りて、back in the U.S.を句の塊で見たり、先ほどのように主語から動詞の繋がり、他動詞であれば目的語に頭が動くという認識動作を通じて、文章の構造自体をとらえてから未知の語彙を類推したり、辞書で調べて意味をはめ込むからスピードアップできる、ということもあると思います。
語彙を増やすのと並行して、文法によって文の骨格から理解していく、そのために日本語を使って文頭から意味を取っていく訓練を進めていってもらおうと思います。