かけこみリタイヤ―のダイヤリー

陰キャで隠居!58歳10か月でアーリー?リタイヤしました。

リバランスしたら、しなかったら(続)

前回の続きです。
前回は、先進国株式:国内株式:先進国債券:国内債券=25:25:25:25の4資産均等リバランスで計算しました。
今回は、先進国株式:国内株式:先進国債券:国内債券=35:35:15:15の比率でスタートし、一年ごとにその比率に均すケースで計算してみます。
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2007年の先進国株式+11.3%、先進国債券+0.3%、国内株式-12.2%、国内債券+1.0%*1ですから、2007年年末は、
先進国株式 35*(1+0.113)=39.0
先進国債券 15*(1+0.003)=15.0
国内株式 35*(1-0.122)=30.7
国内債券 15*(1+0.010)=15.2
そして2008年の先進国株式-41.6%、先進国債券+5.3%、国内株式-41.8%、国内債券+2.1%なので
先進国株式 (39.0+15.0+30.7+15.2)*35%*(1-0.416)=20.4
先進国債券 (39.0+15.0+30.7+15.2)*15%*(1+0.053)=15.8
という具合に、2007年年末の時価を株式35%ずつ、債券15%ずつに割り振りなおしてから、翌年の騰落率を掛けていきます。
最終列の「余剰」は、その年の年末に投資が終了したとすると、投下資本が当初の35+15+35+15=100からの増減を示しています。
2008年ですと、20.4+15.8+20.3+15.3=71.8ですから、-28.2ですね。
同様に、株式15%ずつ、債券35%ずつで計算したものが次の表です。
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そして株各35%債券15%でのリバランスありなしでの各年末余剰をグラフで比べてみます。
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株の比率が高まってくると、ボラティリティの影響が大きくなって途中でリバランスなしを若干下回ることもあるようです。
つぎに株各15%債券35%でのリバランスありなしでの各年末余剰です。
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先ほどとは対照的に、リバランスありがほぼ各年末とも勝っています。

前回は各資産均等、今回は株式と債券でウエイトを変えて計算してみました。
いずれのケースも長期間の場合、リバランス組が勝つという結果になりました。
将来ある時点でかならずリバランス組が勝つ、ということは断言できません。それは前回も申し上げた通りですが、リスク資産の比率設定が変わっても、株式クラス、債券クラスの特徴が反映されてくるがリバランスによりその影響が薄まり、リバランス効果は同様に得られることがわかりました。
逆に言うと、株式と債券の比率は、こうしなければならない、という一義的な決定をこの実験から導き出すことはできないということです。
皆さん好きな比率でリバランスしてください。ただし、途中で比率を変えることについては、今のところ何も述べることができませんのでご注意くださいね。

*1:各年の数値は前回記事をご覧ください