かけこみリタイヤ―のダイヤリー

陰キャで隠居!58歳10か月でアーリー?リタイヤしました。

リタイヤ直前、貯金が沢山たまっていた理由

20代の頃からこんな風に思っていました。

建物の区分所有等に関する法律は、持ち家願望を逆手に取ったまやかしだと思っていたので、単独所有地にならない家を買うつもりがなかった。分譲マンションって色々な人と共同で建物を所有していますよね。土地は共有持ち分がほんの少しで土地だけ売却は出来ない。修繕積立金も管理組合がしっかりしていないと杜撰な使われ方をしてしまう。共同事業だという気持ちで継続して関わっていないとすぐに「負」動産になる危険があります。人を動かすのは難しい。私には合わない所有形態と思いました。
劣化してくる建物価値がほとんどを占めるのに、都心から近い場所に土地付き一戸建てを変えなくなった時代、政府は分譲マンションをさも恒久的な資産であるかのように装って住宅借入金等特別控除で取得へと誘導する、そんな思惑が透けて見えたのも嫌でした。
その後、劣化してこない土地も、郊外であれば需要が激減して値段が下がってしまいましたが、これは私にも予想外でした。でも手取年収の10倍でも一軒家が買えないっておかしいでしょう。正常化への一里塚と捉えています。

ちょっと脱線しました。戻ります。

・20年とか30年の長期ローンは、そのうちの利息部分があり得ない額だと思っていたので、不動産を買うのなら頭金部分をしっかり用意して、残りが仕方なくローンになるのなら元金均等方式を選ぼうと思っていた。

・おぼろげに一戸建てを所有するのもいいかなあ、と思っていたが、睡眠を削って朝早く起きるのは絶対無理、通勤が1時間を超えることは絶対に嫌だったので、資金的に手の届きそうな土地はないだろうと思っていた。

・転勤を考えると、その都度近くに引っ越してやろうと思っていたので、どのみち家なんか買えないなと思っていた。実際、一度だけ通勤時間が2時間超になるので引っ越したことがあります。空き家を賃貸に出すという発想はなかったですね。

・自動車を所有したら年間百万円飛んでいくだろうと思っていたので、自分で所有することはないなーと思っていた。実際には、じいちゃんの自動車、その後、姉の自動車をしょっちゅう借りて自家用車っぽい使い方をしていた。ちょっとずるいですね。

・友達との飲み会は好きでしたが、会社の飲み会は最初から大嫌いだったので、いつも逃げることばかり考えていました。結果、飲み代は控えめになったかもしれません。いやちょっとまってください。新入社員の頃は、同僚友人と毎日お酒を飲んでいましたから、これは違いますね。

・コートやスーツはぼろくならない限り買い替えるつもりがなく、コートはアウトレット、スーツは知り合いのテーラーで安い生地中心にお願いしていた。

・合唱団仲間との飲み会も好きでしたが、車を連ねて郊外キャンプでバーベキュー、人の家や私の家で飲み会、というのが多かった。ワインは私のセレクトで、料理は原材料を持ち寄ってみんなで調理というスタイルが多く、少しは節約になっていた。かもしれませんが、どちらかというと、外食でない分、高い材料やお酒を買ったので、これも該当しないですね。

・準備が面倒くさいという理由で、海外旅行にほとんどいかなかった。

・ワイン以外コレクションや推しにお金をかけた記憶がない。

・個別株は現金で買っていたが、損したものはずーっとずーっと持っていました。損が最小になった時にプラスの物と抱き合わせで売ったりして、プラス浮上に固執していた。その結果30年以上評価損のまま抱えている銘柄があります。

・喫煙はお金の無駄、喉が悪くなって歌に支障がでる、燃えたたばこのにおいが嫌い、どうせ半分以上税金だし、と思って近づかなかった。

・交通費にお金をかけることも好きではなかったので、タクシーなんぞは滅多に使わないし、自転車で行けるところは自転車で行っていた。

・外食は味が濃くて苦手だったので、友達との飲み会はともかく、普段は自炊ばかりだった。自炊だと自分の好みの味付けにできるし、材料も多少贅沢ができる。40代前半からは会社の昼食に自作の弁当を持って行くようになった。コンビニで昼食を買うことはめったになかった。

・結婚式をやらなかった。婚約指輪は金の無駄と思って買わなかった。結婚指輪は、自分の分はいらないので、配偶者に予算の倍額の商品を買ってくださいとお願いした。また、それを受け入れてくれる配偶者であった。みかねた友達が、人前結婚バーティを開いてくれた。本当にやってほしくなかったのですが、それを伝える勇気はさすがにありませんでした。

・結婚して所帯を持つことになった時、お互いの耐久消費財を持ち寄りました。新規に買ったものはありません。その後に壊れた場合は買い換えましたが、狭い賃貸でしたから、なるべく大物は買わないということを方針としていました。でも必要に迫られて、6kg入る乾燥機とオイルヒーターを買いましたね。大型乾燥機は、布おむつを使うため、オイルヒーターは冬部屋が寒くて子供がかわいそうだったためです。大型乾燥機は高さがひっかかって、オイルヒーターは3階になるから要らないだろうと判断して、2020年の引っ越しの時に捨てました。

・自販機やスターバックスなどの珈琲は一切買わない。常にお茶の魔法瓶を持ち歩くようになっていた。外回りでは、飲み物付きのランチなどを頼んでいたのですが、そのうち自作弁当に振り替えた時にマイボトル飲料も持って行くようになりました。内勤時はもちろん社食です。

・お酒はそれなりに飲んでいましたが、2016年1月1日からすっぱりと止めました。

こうやって振り返ってみますと、日常のケチ圧力が姿勢として一貫していましたが、やはり、車を持たない、家を買わない、借金をしない、この3点が大きかったのかな、と思います。
結婚してから、配偶者が乏しい給料の中から奨学金を月々返済していることを知り、見直しをしたところ、一括返済すると〇割引されることがわかったので、私が全額返済して、分割でお金を返してもらいました。利子を払うなんてもったいない、は一貫した姿勢です。
だからといって節約ばかりしていたわけではありません。30代後半までは、夏はテニスや海水浴、秋はキャンプ、冬はスキーとそれなりに楽しんでいましたし、旅行や飲み会にお金を使わなかったわけではありません。しかし40代で結婚した途端、友達との付き合いも疎遠になり、子供が生まれてからは必死でしたから、その頃の給料が貯まっていったという感じです。賞与で何かを買ったという記憶もありませんし。下の子は乗り物酔いが酷く、上の子は家にいるのが好きな質だったので、小さいころこそ遊園地や旅行に連れて行きましたが、下の子が小学校中学年になると家族で泊まりの遠出というのをしたことがありません。

それで中堅社員から管理職になったころのお給料の相当部分が貯蓄に回ったものと思われます。