かけこみリタイヤ―のダイヤリー

陰キャで隠居!58歳10か月でアーリー?リタイヤしました。

FIRE-私の考え(続き)

前回は、山崎さんに対して「いや、みんな本当に仕事が面白くないんですよ、仕事が面白いのは、社会をうまく泳いで自分のやるべき職業を手に入れられた一握りの勝ち組だけなんですよ。」という反発心もあって、「もしかしたら、組織もどんどん個人の工夫や裁量を殺してとんでもない状態になっているんじゃないか」という想像で自分の置かれた状況にひきつけて書いてしまいました。

私がまだ20代駆け出しのころ、某外国証券会社の営業の方と知り合いになったことがありまして、トレーディングルームへお邪魔したことがあったのですが、そこにいらした方はみんな「こんな仕事は早く辞めて、好きなことをしたい、引退もしたい」なんておっしゃっていたのですね。外資ではFIREは、そういう名前がないだけで30年以上前から当たり前にあった考え方だったのですね。もっともそれで辞めた人はほぼ見ていませんから、文句を言いながら続けていたのでしょう。

昨今のFIREも一種の憧れとして見られているだけで、実行した方はごく少数派なのでしょうね。ここで山崎さんのおっしゃった「若い人は自分に投資すべき」は、やっぱり大事な忠告であると思い直しました。少ない投資資産でFIREしてしまい、株式市況が悪くなって再び働かなきゃならないとなった時に、単純労働以外に道がないという危険性があります。お金がもらえない、貰えるお金が少ないけど、これをやりたいんだ、ということがあって、それを持続可能な資金計画を持っているのなら安心ですが。

人が喜んでくれるから、自分も続けられそうな職業の土俵でスキルアップや資格取得に自己投資して、後々収入があがればベストですが、そうならなくても、また、自己投資した職業自体が時代遅れになって直接お金にならなくなったとしても、努力して勝ち得たものは、別の形で報われます。大丈夫。

投資にのめり込んで頭がいっぱいになってしまい、それ以外の、仕事をより高度にこなそうと考える自分、能力を高める努力をしている自分、それらの価値を諦めて捨ててしまうことがないように祈っています。磨ける資産(=自分)は開発しないともったいない。もちろん投資資産が積みあがっていくと、「もう辞めちゃっても大丈夫だ」みたいな後押しの力になるのは、私の場合明らかに退職を選択する大きな力になりましたから、その魔力は否定しません。

でも短期に評価益が積みあがる株式などは、また短期的に評価益がしぼんでしまうこともあり、長期的に年率5%の成長くらい、と思っておかないと、臨時出費と株式市場の不況が重なるときつい。その時に他の収入の道に目を向けても急転回はできない。
自分の能力磨きはリスクヘッジ、リスク分散と考え、取り組んでみることをお薦めいたします。