かけこみリタイヤ―のダイヤリー

陰キャで隠居!58歳10か月でアーリー?リタイヤしました。

今年のかぼちゃはまだまだ

寒くなってくると、かぼちゃの煮つけがおいしくなってきます。
生協では、通常品、化学合成農薬と化学肥料を減らしたもの、同全く使用しないもの、の3つのグレードがあります。同時期に試したことがないので確たることは言えませんが、減農薬より無農薬の方が格段においしかった。
昨日も無農薬のやつを煮つけにしました。
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しかしながら、いま一つ。
かぼちゃがよければ、出汁と塩だけで味が整うのですが、今回は甘みが足りなくてみりんを足しました。今季の作柄のせいなのか、時期的な問題なのか。

かぼちゃで思い出したことがあります。
電車で2駅ほど先、自転車で家から20分ほどの私鉄の駅前近くにふっるい八百屋、間口が二間、奥行き一間半、トタン屋根とトタンの壁、木造看板で左側にコカ・コーラの宣伝が書いてありそうな古い八百屋がありました。基本じいちゃんがやっていた店です。
この店がね、仕入れが凄いんですよ。
例えば夏。とまとときゅうりとなす、西瓜ぐらいしか並んでいない。そのかわり大きさや等級で何種類も分かれている。値段も違う。つまり旬のものしか売らない。徹底しています。

ある秋の日、薄緑色の北海道産かぼちゃを丸ごと売っていました。
かぼちゃ丸ごとは、いくらうちが四人家族だとしても大きすぎる。鍋にもいっぺんに全部は入りません。そこで1/4だけ売ってくださいなとお願いした。
じいちゃんはにこにこしながら、ナタみたいな背が太くて長い包丁を持ち出して、どかんと切ってくれた。かぼちゃはごろんと腹を見せて二つに割れた。
家に帰って煮付にしたら、やっぱり最高においしかった。

しばらくすると、地は青色なのに黄色にくすんだシャッターが閉まったままとなり、やがてトタン壁の建物は取り壊され更地になって、今は鉄筋のきれいなビルが建っています。
きっとじいちゃん、死んじゃったんだろうなあ。

[かぼちゃの煮付]
蓋つきフライパンに、だし汁をうっすらひく。底の8割を覆う水たまりくらい。
かぼちゃ1/4は種とワタを捨てたのち、2.5cm幅の弓形に切る。横に倒して2cm幅に角切りする。
フライパンに皮目を下にして敷き詰める。
上から塩少々を振りかける。
蓋をして強火にかけ沸騰したら弱火にして5分。
竹串がすーっと通ったら出来上がり。味を見て甘みが薄ければみりんを足して再度煮立てる。
それでも甘みが足りない場合は砂糖を足してひと煮立ちさせる。