かけこみリタイヤ―のダイヤリー

陰キャで隠居!58歳10か月でアーリー?リタイヤしました。

MAXIS全世界株式の乖離率計算

ETFについては、株式と同様に市場で売り手と買い手が自由な価格を提示し合って価格が見合った時に売買成立します。ということは、その瞬間の基準価額に近いという保証はありません。高めの指値をした売り手がいて、成り行き注文を出した買い手がいれば、基準価額からかけ離れた売買価格が成立することもあり得ます。
そこでマーケットメーカーという業者が、東証の求めに応じて、その時々の売買価格を基準価額に近い所になるように気配価格を提示して売買を誘導します。もちろんすべてのETFがマーケットメイク制度の対象というわけではありません。
ETF投資信託でありながら株式と同様に取り扱える利点はありますが、売買に関して基準価額との乖離という問題を常に抱えているわけです。
そこでマーケットメイク銘柄について、事後的に基準価額との乖離が一定の幅に収まっているかどうか時々検証してみる必要があります。
この記事では、銘柄コード2559MAXIS全世界株式(オール・カントリー)について、設定来日々の基準価額と株価の乖離率を計算してみました。
基準価額:分配金を再投資しない価額
株価:各営業日の終値
乖離率:(株価―基準価額)÷基準価額

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エクセルでこんな感じに計算していきます。

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コロナショックで価格が荒れた2020年3月付近以外は、概ね±2%程度におさまっています。

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2022年1月は1/4-7の4営業日で平均を算出

営業日毎の乖離率を絶対値にして、月毎に平均を算出します。単純に数値を足して平均してしまうと、プラスとマイナスが相殺されてしまいますので、振れ幅の平均を出したいと思ったので絶対値にしました。月平均でみるかぎり概ね1%を下回っています。
どちらも株価は各営業日の終値を使用しているので、たまたま終値が異常値だと乖離率は大きくなるでしょう。各営業日毎の乖離率より月別乖離率平均が小さくなるのも当たり前です。瞬間の乖離幅を日ごとに平均で出せれば一番いいのですがそれは不可能ですから、営業日毎の乖離率で最大乖離値を知り、月平均で通常の乖離幅を知る、という感じですね。
計算してみて初めて、株価の値の取り方について考えることになりました。ただし安値や高値といった日中の株価を使おうとすると、その日の中の基準価額の値動き(=インディカティブNAV)を追わないと乖離率がわかりません。とするとその日の後場終了後に算出され公表される基準価額と終値の比較は妥当性が高いと言えますね。