かけこみリタイヤ―のダイヤリー

陰キャで隠居!58歳10か月でアーリー?リタイヤしました。

食パンのキャンペーンはなぜ1月末に始まるのか

昨日いつも通りPASCOの超熟を買ったら、袋に応募券がついていました。ヤマザキもそうですが、春になるとパン祭りをやるのはなぜだろう。
そう思ってググると、ヤマザキパンの回答は「春は一番需要が高まるから」ということだそうです。
ヤマザキに直撃!「春のパンまつり」が「春」なワケ | スーモジャーナル - 住まい・暮らしのニュース・コラムサイト
工場は平均的に稼働してこそ固定費も含めた原価が安くなるはず。だったら消費量が多い時期にキャンペーンをぶつけて一層生産量を上げるのは却って原価割り増しになってないか?という疑問が起こりました。だって臨時に人雇えば採用費がかかるし、深夜に稼働が増えると電気代も時給単価も割り増しになる。繁忙期に合わせて設備の最大稼働量を決めているのに、フル稼働となったら、修理のタイミングは難しくなり、万一ラインがストップした時の損失も大きくなりますよね。
もちろん、稼働率に余裕がありすぎてもっと稼働したい、じゃあみんながパンに目を向ける季節にキャンペーンだ、というのならわかります。
PASCOに関する記事は、ざっと見てみつからなかったのですが、ヤマザキが1981年から毎年やっているので、対抗上始めたともいえそうですね。
では本当に春になるとパン需要が伸びるのか?

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出典:農林水産省 IV消費動向

https://www.maff.go.jp/j/seisan/keikaku/soukatu/attach/pdf/mr-100.pdf
上記統計でみるかぎり、1月に極端に購入量が落ち込んで2月3月に向けて改善していく、という様子がみられます。むしろ最大需要は12月、次が7月じゃないでしょうか。
とすると、1月で落ち込んだ需要を回復するためにキャンペーンを打った、と解釈した方がよいですね。9月が毎年落ち込んでいますが、これは夏の疲れか残暑のせいか。キャンペーンは8月末のほうがよろしくない?

山崎製パンは12月決算、敷島製パンは8月決算だから、売上が少ない月に決算を行うと、期末棚卸作業がラク、といういわゆる2月の薄商い関連ではないようですね。

もう一つ、キャンペーンが2月から4月末なのは、転勤や社会人として親世帯から独立する人が増えるから、その人たちの食習慣の形成にひとつ食い込んでやろう、という意味かと思います。広報ではそんな本音は言わないだろうけど。夏の終わりは抽選キャンペーンだけで春ほど大々的でないのは、やってみたけどあまり需要が伸びなかったからかもしれません。
ヤマザキのキャンペーンも、もう41年目ですから、キャンペーンのおかげで春のパン需要が伸びて、それが統計に反映されたという、卵が先かニワトリが先か状態になっている可能性もあります。
私が買うのはヤマザキではなくPASCOのパンですが、なぜかネタについてはヤマザキばかり見つかったので、そちらを根拠に考えることになってしまいました。

結論。私の見立てでは、
パンの需要が落ち込む1月末にテコ入れして、暖かくなる季節要因と、新学期や新卒就職による世帯分離によるパン食生活形成へ寄与して売上が伸びたので、毎年やることになった。
そんな解釈です。