かけこみリタイヤ―のダイヤリー

陰キャで隠居!58歳10か月でアーリー?リタイヤしました。

低コストアクティブファンドSOMPO0123先進国株式(前編)

損保ジャパングループから信託報酬率0.077%と激安のアクティブファンドが登場しています。インデックスファンドではありません。
日本を除く先進国の株式(原則として概ね 123銘柄程度)に分散投資を行い、中長期的な値上がり益の獲得をめざすそうです。
現在の所取り扱いは、SBI証券auカブコム証券、松井証券、paypay銀行の4社のみ。「主としてネット販売会社を通じて、積み立てなどの長期投資を行うお客さまを想定しているため、運用コスト(信託報酬)を抑えた商品設計とさせていただきました。」だそうです。

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2021.12.29ポートフォリオ構築のお知らせ より
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2022.1.31月次運用レポートより
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2022.1.31月次運用レポートより

従来ある、先進国株式の低コストインデックスファンドといえば、

銘柄 信託報酬率 実経費率
野村スリーゼロ先進国株式投信 0.0000% 0.0300%
SBI・先進国株式インデックス・ファンド 0.0682% 0.1336%
eMAXIS Slim先進国株式インデックス 0.1023% 0.1473%
たわらノーロード先進国株式 0.10989% 0.1529%
ニッセイ 外国株式インデックスファンド 0.1023% 0.1543%

実経費率は筆者調べ
ここにあげたインデックスファンドはSBIがFTSEをベンチマークとしているほかは、すべてMSCIコクサイ・インデックスをベンチマークとしています。
銘柄数が10分の1ということは売買委託手数料が少なくて済むから信託報酬率が低いんじゃないの?と思うかもしれませんが、目論見書でわかるとおり売買委託手数料は事前に計算できない経費故、決算後に運用報告書で信託報酬とは別建て表示されるコストなので、信託報酬率が低い理由にはなりません。
おそらく銘柄数の絞り込みで管理が容易になることを見越していること、高額とうわさされている指数の使用料と商標使用料がゼロになっていることが一番の理由かと思います。
マザーファンドを別のファンドと相乗りしているのかと思いましたが、運用会社の海外株式ファンドは16本しかなく、しかもほとんどテーマ型や中国株式対象なのでそれも理由ではないと思われます。
インデックスファンドの場合、指数を作成する会社が銘柄の入れ替えを発表すると、

除外銘柄 アクティブ投資家 先物売り 値下がり後反対売買→インデックス投信安値放出
採用銘柄 アクティブ投資家 現物買い 値上がり後売り→インデックス投信高値掴み

インデックス投資家が損をする構図がありますが、自前の銘柄選択だと入れ替えを外部に公表する義理もなくこっそり行動すればよいので、アクティブ投資家に堂々とサヤを抜かれる心配がありません。

難点は、いったいどんな基本方針で銘柄を選んでいるかよくわからないところです。
AERAdot.の記事によれば、
https://dot.asahi.com/aera/2022020900063.html?page=1
時価総額の大きさで上から単純に123銘柄を買っているわけではありません。個々の企業の信用リスクなどを踏まえて除外する銘柄もあります。」とのこと。
これだけではなんだかよくわかりません。ただ方針を詳しく述べて銘柄を入れ替えていくとアクティブ投資家の餌食になっちゃうから、大体MSCI時価総額上位10%と同じようなもの、位の認識が立てばよいのかもしれませんね。
そこは、次の記事で低コストインデックスファンド先進国株式(日本除く)3本と、最新月報による主な銘柄を比較して確認していきます。

指数作成会社に使用料を払わないですむ分、低コストの投信を売り出すというのは、挑戦的で素晴らしいと思います。ただ請求目論見書を見ても、他のよくあるインデックスファンドのように、「ただし、〇年〇月〇日を経過するまでは、口数に関わらず存続する」旨の文言は見当たりませんので、純資産総額が繰上償還水準の100億口を軽々と上回ってくることを期待して継続的に見ていこうと思います。