かけこみリタイヤ―のダイヤリー

陰キャで隠居!58歳10か月でアーリー?リタイヤしました。

知床観光船海難事故

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30年以上前になりますが、大学生の時北海道一周旅行に出かけました。ウトロで観光船に乗ることを楽しみにしていましたが、港に着くと「悪天候のため、本日は出航取りやめとなります」の看板が出ていて、「えー、こんなに晴れていて天気もいいのに、出ないのか―」とがっかりした記憶があります。
レース鳩0777(れーすばとあらし)という漫画があり、稚内で離された鳩が東京へ向かうという話の中で、「天塩川沿いに南下するか北見山地を左にいってオホーツク沿岸沿いを南下するか、こちらはいずれ知床半島にぶつかって鷹やはやぶさの餌食になるのだ。この判断で既に生死の分かれ目は決定しているのである」というくだりを思い出します。(違ってたらごめんなさい)
北海道旅行に行く前、大雪や知床峠を通るんだ、と親に話したら、北海道の山は例え1000mでも内地の2000m位に気候が厳しいんだから気をつけなさいよ、と言われた。
カヌーで日本列島沿岸一周するという人の本を読んでいて、知床岬を回るのが一番の難所。ここを無事に抜けられそうなのは年間10日もない。必然的に知床を中心にスケジュールを組む羽目になった。
知床の遊覧船で思い出したのは以上3点です。
あ、もう一つあった、知床峠の駐車場で車を降りてくつろいでいたら、「熊ちゅうい」の看板があって、晴れていたのに突然霧が立ち込めてあたりが見えなくなり、慌てて車に避難したことも。
最後は話の本筋と関係ないです。

知床半島をぐるっとまわる道はなく、北側のウトロからカムイワッカの滝までは車道で入れるが、そこから先は熊が出没するため、ハイキング道も整備されていなくて立ち入り禁止、だったと思います。まぼろしのイトウがいるそうな。
私の記憶の限りでも、知床半島周りは海流の流れが激しく、天候の激変と共に、カヌーや帆船では一瞬にして岩礁に打ち寄せられて破船、沈没というイメージです。動力船だからって安心できませんね。

ここからは私の想像です。
漁船ですら出漁を取りやめる状況でなんで出航したのか。船長さんは「客がいるんだから」と経営陣に出航を強く命令されてしかたなく出航したのか。
過去2回操船ミスをしたとの報道も流れていますが、それは船長の操船がまずいのではなく、経営者から出航を強要されてしかたなく出たくらい天候が悪くて操船しきれなかったのではないか、と私は疑っています。
籠池事件もそうですが、死んだ人にすべての責任をおっかぶせるでしょうが、「漁船も出漁をためらう」状況でなんで出航したのか、警察も海上保安庁もマスコミもしっかり調べていただきたいと思います。

私なりに感じたことを2つ。
一つ目。しっかりとした知識を得て、その知識をしっかり説明できるような教養を身に着けること。上司から理不尽な命令が下された場合、なぜそれが理不尽なのかきっちり説明して拒めるだけの言論力があるといいな、と思います。そうすると「コイツには迂闊なことはいえない」となって理不尽さが減少するはず。他にしわ寄せが行ったらいやだけど。
二つ目。その人が生きている周りの環境、典型的なのは会社という組織社会ですが、そこでの価値観がすべてだと思い込まないこと。命令をすべて受け入れてやっていれば、上司はますます気安く命令してきて、受けるこちら側は思考停止状態となり、体力も削られて、最後過労で倒れたりミスをしたりすれば、全部責任をおっかぶせられてしっぽ切り、という悲惨な結末が待っています。一歩ひいて「それはおかしいんじゃないか」と思い直せるだけのまわりを見回す余裕を常に持ち続けないといけません。
そのためには、「いつ辞めてもいいや」と思えるだけの生活防衛資金を貯金すること、「転職だって独立だってできる、この会社(組織)がすべてじゃないんだ」と思えるだけの蓄えを作っていくことと、他の会社や組織、自営でも成り立つような、自分の職業キャリアを真剣に考えて行動・勉強しておくこと、これが大事かなと思いました。
インデックス投資で、「こんな会社いつでもやめてやる」という気概の裏付けを作っていきましょう。
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