かけこみリタイヤ―のダイヤリー

陰キャで隠居!58歳10か月でアーリー?リタイヤしました。

高学歴の母親と子供の学力 AI家庭教師の可能性

子供が学校の成績がよく高学歴であることと、母親の学歴に有意な相関がある*1と言われていますが、その理由を考察します。
上の子の高校受験の面倒を見ていて気が付いたのですが、数学の解答解説を読んでいてわからないところがでる、問題文の意味がわからない、といった一人で勉強しているときに自分だけでは解決できないつまずきが発生します。
その時に“一緒に考える”大人が子供と話し合いながら気づきを導くことが出来る場合が多い。それは子供の勉強に助言できるだけの学力と脳の余裕時間がある人に限られてくるかなーということ。
高学歴だろうが低学歴だろうが忙しい大人はそれを塾や家庭教師に丸投げしているわけですが、それにはお金がかかりますね。そうするとお金のあまりない家庭はそうした方法に頼ることが出来ない。結果つまずきを取り戻すきっかけがつかみにくい。
そして塾や家庭教師と異なり、家庭でそばにいる母親が子供の質問に対応できる学力があると、子供が疑問に思った時にすぐに対応できる。子供も疑問に思った時に解決できてすぐ先の学習に取り掛かれる。

紙でも電子でも辞書を買い与えて、「わからない単語があったら辞書をひきなさい」というと思いますが、引かないですね。
引かない理由は面倒だから。どうして面倒だと思うかというと、習慣づけがないから。

とすれば読めない単語、意味の分からない単語に出会った時、すかさず正解を答えてくれる人、同じ疑問を口にしたとき何度でも正解を答えてくれる人がいれば、面倒だとも思わず習慣づけも通らずに、繰り返し学習で自然に身に着けることができる。
そしてわかることが増えてくると学習は楽しくなってくる。さらに辞書の引き方も親が実際に繰り返し引いて見せることで習慣づく可能性が高まる。
高学歴で専業主婦の母親がいると、子供の学習習慣はいやでも身について学力も高まると、そのような推論をしてみました。

学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話」を読むと、ベテラン塾の塾長が、当時高校生の作者の、興味の赴くままする質問を受け、逆に質問をして、興味の幅を広げつつ、壮大な話題を展開しながら知らず知らずのうちに知識をさずけていた、そんなシーンが出てきますね。
自分が面白いなあと思わない知識は身に付きませんから。自然に学習に引き込んでいく塾長の手腕が光ります。

高学歴で専業主婦の母親がいなかったり、個別指導の家庭教師が付けられない低収入の家の子は、勉強のつまずきをその場でなんともできなくて足踏みしてしまうのか。
それはイエスでもありノーでもあります。

江戸時代の寺子屋とか藩校といった教育制度にまつわる話として、貧乏人の倅でも周りが「この子はすごい、勉強させたらきっとものになる」と思えば、通常はお金のある武士の子しか入れない藩校にお金を出し合っていれる。その手の自分で学ぶ力がある子を引き上げるシステムはあったようです。
それを現在に置き換えて考えると、自分で学ぶ力がある子は自力で這い上がってくる。勉強のつまずきは本で調べたり先生に聞いたりして自力解決する。そんな子もいます。
自力でなんとかできなくて、親から家庭教師をつけてもらえなかったり塾にお金を出してもらえない子は、足踏みしてしまう。
ちょっと救いがないお話に聞こえるかもしれませんが、現状はそうでしょう。

その現状を少し変えてくれるものが最近出ています。
スタディサプリをはじめとするウエブ学習システムです。
うちの上の子もスマイルゼミをやっていました。年間18万円ちょっとかかりましたからハードルはありますが、個別指導塾にいくよりずっと安い。スタディサプリみたいに月額2,178円と安いものもあります。現に上の子は高校に入ってからスタディサプリを始めましたが、「説明がすごくわかりやすくて頭にすーっと入ってくる」と喜んでいます。カリスマ塾講師が勘所を押さえて説明してくれるから、正直授業の説明レベルではバラツキのある学校教師よりはるかに伝えることはうまいでしょう。
ドラゴン桜2でも東大受験志望の二人に「お前らに専用の教室はない。お前らの教師はスマホだ」といってスタディサプリをインストールさせるシーンがあります。

このウエブ教育システムですが、残念ながら2つアナログ対応しないといけない、というか自学自習の習慣づけの無い子供にはアナログ対応しないといけない点が二つあります。
・親が褒め、励まして続けさせること
・試験の日程に合わせて学習計画を立て、進捗状態を管理すること
この2点ですね。
スマイルゼミでも、親のアドレスに「今日はこんな学習をしました、今週は〇時間やっています。いいペースですので褒めてあげてください」と毎日のように来ます。この機能はさすがに実装されていません。
2番目ですが、スマイルゼミでは、子供の苦手な部分をシステム側が認識して、この講座を今日はやりましょうとお薦めする優先順位付け機能はあるし、試験範囲登録もあるので、試験前二週間は特化した講座をやるようにはなっていますが、試験前日までに進捗を見ながら「こことこれをやって、がんばって」と励ましたり都度進捗を管理して声掛けする機能まではないようです。

そこで次の段階。アレクサとかオッケーグーグルの出番を夢想してみました。
子供の読んでいる教科書からどの教科書を使っているか認識して、さらに学校の予定を読み込んで次の試験までの日程から逆算して「今日は英語の××から××ページを読んでください」と言って、読み始めたら“褒める”“間違った発音を直す”“周辺知識を披露して興味を持続させる”などの動作をする、勉強の仕方を都度アレンジして提案する。
試験日までの日数から逆算して、子供との対話からできてない所や優先順位付けを行い、学習を提案し、励ます。
そんなオーダーメイド型柔軟対応型の学習システムが安価に提供されるようになればなあと夢想してみました。

私は自分の子供だけでなく、すべての子供が各自の学習能力に沿って知識や教養を身に着けていってほしいと思っています。それは、コンビニで店員をどなったりしない、余裕のある態度、思いやりのある態度を育て、社会を安定させ、自分が幸福に暮らすだけでなく、世界平和への一助となるのだ、と大げさでなく思っています。
なぜそう考えるのか。いずれ詳述できればと思います。

*1:参考記事 allabout.co.jp