かけこみリタイヤ―のダイヤリー

陰キャで隠居!58歳10か月でアーリー?リタイヤしました。

相続対策―遺言状はないほうがいい

梅宮アンナさんが体験した父、梅宮辰夫さんの相続 「手続きで泣く暇もなかった」(相続会議) - Yahoo!ニュース
梅宮アンナさんのお話。莫大な相続税がかかりそうな時は、孫を養子にして相続人を増やすなどの事前対策が大事だとの話もありますが、ここは専門家にご相談していただくとして。
エンディングノートを書いておいてねと頼んだら料理のレシピだった。
・必要なお金を移していい?と聞いたら、俺の金を盗む気かと怒鳴られた。
男だから女だから、こういう性格だからというわけではなく、死と向き合うのが怖い人はいます。で、なんでも後回しにしちゃう。
それで遺族は苦労する。昭和のおじさんたちは案外気が小さい。というか多くの昭和のおじさんは自分に向き合うことなく生きて来た、と思います。
ここは私の現役時代に獲得したやり方で、
・何かお願いしたら、やってもらったことを中途で見せてもらう。頼んだまま安心しない。
部下の指導と一緒だ。
俺の金を盗む気か、はどうしようもないです。痴呆が忍び寄ってくると物取られ妄想が起こるというし、肉体の衰えは目に見えますが、精神の衰えは見えにくいですね。早い内に通帳の保管場所の確認だけはしておきたいものです。
・遺言書がなかった。
これはなくてよかったと思います。遺言書って年取ってから書くじゃないですか、子供が小さかった時の思い出で兄弟に不公平な配分を書き残してしまうかもしれないし、自分の思い入れだけで〇は誰それ、△は誰それへ、って決めるとそのとおり相続される、遺留分は除いてですが、それが遺族達の思いと一致するとは限らない。
おまけに年月が新しい物が有効になるということは、段々精神が緩んできた時期のものが上塗りで有効になることもある。だったら最初から書くことを思いつかせない方がよいでしょう。えてして死後にまで自分の意思を反映させようとすると、遺族から憎まれ疎まれる可能性が高いです。
相続人が複数いる場合は、全員がいる場で遺言状の文面を見てもらって合意を取り付けてから封をした方がいいですね。でもそれって内訳を細かくすると、いざ相続税を払う段になって、不動産はもらったけど現金がない者から文句が出る。だから結局遺言状なんかなくて法定相続で話あうのが私は一番よいかと思います。
ついでに。
遺言執行者を遺言書に書くのはやめましょう。多分顧問弁護士や税理士を指定したがるのですが、そうすると銀行預金の解約などいちいちお願いしないとできないから、余計な経費と時間がかかります。相続される人と昵懇の執行者が、遺族にとっても相性がいいとは限りませんし。
森永卓郎さん「相続は地獄の作業でした」。実体験で得た教訓とは | 相続会議
こちらは森永卓郎さんの記事。
介護費用の立替、これはしっかり自分で立て替え記録をエクセルなどで逐一記入して領収書や振込記録と照合できるようにしないと自分が損します。
銀行が生まれた時から死ぬまでの戸籍謄本・改正前原戸籍を請求するのは、誰もが通る道なので早めに動きましょう。戦災で記録がない場合は、その旨処置してくれます。
・不動産少な目、金融資産大目で助かった
これは本当にそうですね。評価がやたら高くでて相続税の課税価格が大きくなっても、手持ちの現金預金が少ないと青くなることになりますから。終活では、
・複雑な権利関係の物は自分の代で解決
・換価しずらいものは少なめに
地獄の作業だったそうで、ご苦労様でした。
竹内力 12億円“7LLLDK”豪邸を売却していた!「実は31歳で大怪我をして今も後遺症が」初めて明かした“終活”(SmartFLASH) - Yahoo!ニュース
竹内力さんの豪邸処分の記事。いいですね。方丈記の精神。元気があるうちに自分の不便や無駄に気づいて思い切ってすっきりすること。案外難しいでしょうけど。

両親を相次いで見送った私の実感としましては、
・遺言書はいらない。面倒が増えるだけ
・権利関係のややこしい不動産は残さない
相続税の支払いのため、換価しやすい現金預金を多めに
・元気なうちに使わない粗大物を処分する
ということを皆さんの親御さんや、皆さん自身の終活の基本に据えていただければ、次世代に迷惑が少ないかなと思います。
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