かけこみリタイヤ―のダイヤリー

陰キャで隠居!58歳10か月でアーリー?リタイヤしました。

為替変動リスクと株価変動リスク

ソニー銀行の調べによれば、外貨の売買、外貨預金残高が一気に増えているようですね。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000512.000000157.html
30代から50代で2022年3月には前月比1.6倍に口座が増えたとか。
米ドルの金利が上がったことと、日米金利差を意識した円安が進んで外貨資産を保有しなくちゃ、という二重ドライブがかかった。
また〇ニー銀行は巧みなんだわあ。対ドルの為替値幅を15銭~4銭(ステージ別)とぐっと狭く設定。営業マンはきっと「円からドルを買う時他社よりお得ですよ」と言っているに違いない。
それはともかく、外貨預金みたいな、筋の悪い商品を購入するのはやめましょう、という記事は書きました。
otosak.hatenablog.com
購入?そうです。例え円で定期預金にしようが、ドルやユーロで定期預金にしようが、それは金融機関が売っている金融商品を“購入”しているのですよ。

問題意識には2つの要素が含まれている

「日本でも物価が上がってきた。円を低金利普通預金や定期預金でこのまま持っているとあやうい、外貨建て資産を持たなければ。」
この問題意識には、実はとりあげている要素が2つあることにお気づきでしょうか。ひとつはインフレ、一つは為替リスク(円安リスク)です。
1.物価が上がってきた→ほとんど利息がつかない円預金×→インフレに対抗できる金融商品を。
2.米国でインフレ加熱を抑えるため金利が上がってきたけど日銀は何もしない→ドル高円安になってきた×→為替リスクに対抗できる金融商品を。

対抗するには外国株式投資信託、ただし。

対抗すべき要素が2つと分かった所で、この両方にまとめて対峙できる商品をご提案します。
・外国株式に投資する投資信託を円で買う。
1.インフレに完全に対抗できる商品はありませんが、株式が一番インフレ目減りが少ないでしょう。
2.為替リスクはちょっと対応が難しい。外国株式に投資する投資信託は、入出金こそ円ですが、投資先は外貨建て。ですから円安の時は減らないどころか円ベースで増えることもありますが、円高になると円建て評価額はガンガン減ってしまうということですね。ですから、円建て資産も持ちつつ、ドル建て資産も持ちつつ、他の通貨建て資産も持ちつつ、と“通貨分散”するのがよろしいでしょう。

いきなり沢山買わない

外貨建てにいつシフトするか。
一時に外貨建て資産をボーンと増やすことはやめましょう。
今一ドル144円位ですが、ここで外貨建て資産を100万円分買ったとします。
100万円÷144=6944ドル
これが一気に110円になったらどうなるかというと
6,944ドル×110=763,840円
値上がり益や配当金はすべて吹っ飛びます。じゃあ、1ドル178円になったらどうなるか。
6,944ドル×178=1,236,032円
為替だけで2割も儲かった。
そんなことがあると思いますか。
あるかもしれないし、ないかもしれないし、110円どころか80円になっちゃうかもしれない。その為替変動の怖さ、というものをしっかり予測してくださいね。少しずつ定期的に外貨建て資産を増やすことをお薦めします。円安方向と思われるときも円高方向と思われるときも少しずつ増やしていけば取得単価は平準化されます。

リスクのダブルパンチも覚悟して

最近は米国株式の暴落を円安で補うみたいな形で、円評価額が微減もしくは増加という、まことに都合の良い展開となっていますが、
米国株式の暴落 プラス 円高
になったら、実に怖ろしい。けれどありうる。
外貨建て資産は、円安のヘッジになるかもしれないけど、もろ刃の剣で、円高のリスクにも晒されています。その覚悟をもって外貨建て資産を持ってください。