かけこみリタイヤ―のダイヤリー

陰キャで隠居!58歳10か月でアーリー?リタイヤしました。

財務省と日銀のドル売り円買い

twitterでは「投機筋に足元見透かされて餌食になる」「やっている感出しているだけ」と書きましたが訂正します。

財務省も日銀も日米金利差に基づく円安を止められるなんて思っていない。

米国はインフレ亢進で利上げしていかないと、景気過熱が止められないから断固たる措置をとっている。半面日本は景気が悪い上、利上げをすると変動金利ローンなどに跳ね返ってマイホームローン破綻する者が増えるから、利上げは出来ないし必然性もない。

日米の金利差は乖離するから、利息を稼ぐために円を売ってドルを買い、ドル建て債券や預金、ETFなどへ資金移動する流れとなり、円が売られてドルが買われ、為替市場ではドル高円安になるわけです。

だけど誰もドル円レートはどの水準が適正なのか、ということに実体経済の処々を見て決定してそれを皆が納得する、ということはあり得ないわけで。

とすれば投機筋による「いきすぎた行動」を牽制する役割として財務省日銀が「本気出すよ」とシグナルを送る必要が出てくる。
流れを変えるよりも、軟着陸繰り返しながら、次の流れにもっていく、って感じ。

アメリカがインフレだということは、ドルの価値が物やサービスの価値に比較してどんどん下がっているというわけだから、米国連邦準備制度理事会は必死。そこへ日米金利差で円売りドル買いが増えればドルの価値が持ち直しそうですが、皮肉なことに米国内の購買力量がはるかに大きいので大して影響していないのでしょう。
日本でローン破産が増えればさらに景気が悪化する。とすれば輸入品の価格がどんどん上がっていくのを、企業の内部留保で賄い、主として老年者の持つ金融資産を少し吐き出して貰って耐え凌ぐ戦略が“まし”ということになるのでしょう。

現に企業物価指数2022.8は115.1なのに消費者物価指数は102.7(共に2020年基準)ですから既に企業は内部留保を食って消費者へ値上分転嫁を渋っていました。
さすがにいよいよ物価高を吸収できなくなってきたので、値上げラッシュが始まったところです。
ドルの価値がどんどん下落しているのに、「ドル資産へ投資しよう」っていう流れになるの、面白いですね。

ドル資産で円安をヘッジしようというのではなく、平時から金融資産は多通貨建てにして為替リスクを分散しましょう、というのが私の主張です。ゆえに、全世界株式又は先進国株式へのインデックスファンドを定時分割買いで進めていきましょう、ゴールはあなたにとって心地よい円資産:外貨建資産の割合です、と言います。