かけこみリタイヤ―のダイヤリー

陰キャで隠居!58歳10か月でアーリー?リタイヤしました。

旧日本軍とロシア軍の類似

いくつか気が付いたところを列挙してみます。

1.初動で航空優勢を握れなかった
日本軍がハワイ諸島真珠湾に停泊している軍艦群を大破させ、奇襲攻撃は功を奏したかのように見えましたが、その後戦闘のキーとなる航空母艦を偶然湾内にいなかったため取り逃がしています。
ロシア軍も初動でキーフの北西30キロにあるアントノフ国際空港を空挺部隊で制圧しましたが、ウクライナ側が滑走路をぼこぼこにして使用できなくしたため、空輸で軍事物資を投入することができなくなり、代わりにすぐに陸軍で侵攻を開始して大湿地帯でストップさせられています。

2.通信を傍受され狙撃される
日本軍の暗号は早い内に解読され、ハワイ諸島に攻撃が加えられることはわかっていたが択捉島を出発した日本の航空母艦が無線封鎖を完璧に実行したため第一攻撃目標が真珠湾だと分からなかった。ミッドウェー海戦では作戦を完全に把握されてしまい、米航空母艦終結により日本の航空母艦4隻を失う、ガダルカナル島は逆に米側の奇襲攻撃を受ける。山本五十六長官の視察も特定され撃墜されたのは有名な話。また探査用のレーダーも軍艦同士の砲撃重視で開発が遅れ、緒戦で米軍に待ち伏せ攻撃されることになってしまった。
ロシア軍はスクランブルのない携帯電話で連絡を取っていたため、将校の動静が把握され、ウクライナの狙撃兵によってピンポイントで3分の2が殺害された。

3.兵站の軽視
日本軍は兵站の専門家を軽視し、根性でなんとかなるという主張がまかりとおったため、特に南方戦線で戦闘をはるかに上回る餓死・病死者を出した。
ロシア軍は、最近の報道によると、30万人の予備役招集にあたり、制服は支給するが寝袋は自分で持って来いと言われているそうである。捕虜の証言によれば十分な弾薬も食料もなく、ゆく先々で店舗を物色して食料を確保していたとのこと。

ナチスドイツばりの電撃戦で片が付くと考えていたのに目算が狂った。個々の戦闘では現場での大胆な判断で戦況を有利に導く必要があり、それが前線の状況にも貯金のように効いてくるが、上意下達の指示待ち、しかも将校狙い撃ちとあればむべなるかな。
ハイテク装備と糧秣、弾薬、人員の物量が最終的にモノをいうとしても、ドローンを操作するのは人ですから、個々の人がどれだけ自主的に判断力を行使して刻々と変わる状況に対応して行動できるか、この力の影響は決して少なくないと思います。
自由にモノが言えること、自分の判断を信じて行動できること、おかしいことはおかしいと言えること、全体の幸福を考えて自主的に良心に従って自分に責任を感じて行動できること(リーダーシップ)、市民革命を経て西欧の大衆に獲得されたこの自己主張する・できる力を、日本国は輸入したからまだまだ借り物の力ではありますが、これを定着させないことには、産業の発展も幸福な社会へ向けての歩みも起こらないのじゃないかと思った次第です。