かけこみリタイヤ―のダイヤリー

陰キャで隠居!58歳10か月でアーリー?リタイヤしました。

英語の語彙をどうやって増やすか

目下の課題は、うちの子の英語の語彙をどうやって増やすか。
笠原究・佐藤倫太郎「英語テスト作成入門」金星堂の第9章「語彙テストの作成」を参考に考えています。正確には同書をご参照いただきたいと思いますが、その中で特に印象的だったことをまとめました。

・英文を読むとき、未知の語彙が出てきたとき、それが類推できるためには、それ以外の語彙の最低95%、できれば98%の語彙が明らかになっていなければならない。
⇒ということは、ともかく語彙を増やさないとどうにもならないということです。題材についてかなり詳しくわかっている場合にのみ何とかなるって感じでしょうか。
私が大学受験生だった頃、英語の成績が激しく上下していましたが、原因はこれかもしれませんね。良く知っている話題だと文脈から何とか答えが見つかる。知らない話題だと全滅。古文の攻略法で、受験に出そうな題材の内容を現代文で覚えておくというアクロバティックな方法がありますが、それと同じ。外れたら目も当てられないのでお薦めしない方法です。文法と語彙をきっちり抑えていかないと確信を持って答えられない。

・この単語見たなと思えるには最低でも6回は触れないといけない。
⇒正確に意味が取れる、ではなく、見たことあるなで6回ですか。

・試験の直前短期間に同じ内容を繰り返し学習する“詰め込み学習”は、普段から何回も繰り返す“分散学習”に比べて極めて効率が悪い。
⇒詰め込むと試験が終わった途端忘れた、という話をよく聞きますが、あれはそもそも記憶に定着していないのではないでしょうか。だから試験中も確信が持てずに回答しているような気がします。

・4日間で20の単語を覚える課題で、
①一日20語2セットを4日間繰り返す
②一日5語8セットを4日間に分けて行う
実験では①が有意に記憶定着が高かったとのこと。
⇒一日に何度も繰り返すのではなく、日を分けて繰り返しの回数を確保するのが効率的という。繰り返しになる間隔は余り問題にならないらしい。最終的に繰り返し回数を確保できることが大事。エビングハウス忘却曲線では、初期に短期間で繰り返し、次第に間隔を開けるやり方が導かれますが、実証ではそれは効果的でない様子。
確かに短く区切った内容を一日に何度も繰り返しても、同じ内容だあと思ってきちんと読んでないことはよくありますね。それより日を改めて新鮮な気持ちで文章に当たった方がよいような気がします。
私の経験でも、一冊読み終わった参考書を、もう一度最初から読むと「あっこんなこと書いてあったんだ」「へぇこれはこういう意味だったのか」と何等か新たな発見がありますものね。

・単語テストは少なくとも同じ語を3回以上やるとよい。忘れるのは当たり前なので、繰り返しながら少しずつ。同日に何回も行うより、日を改めて間隔をあけて行うspaced rehaearsalが効果的。
⇒何回も同じ語彙に出会うことで少しずつ累積的に知識が増えていくから、小テストで繰り返し学習すると効果が高い。かつて麹町中学校の校長を務めた工藤勇一さんが定期テストを廃止して、毎日の小テストで成績をつけるように変えた話がありましたが、この辺の知見を知ってか知らずか、実は普段の繰り返しの方がずっと記憶に定着するということですね。

・複数のテキストに繰り返し現れる高頻度語に限って学習すべき。
⇒教科書に出てくる高頻度語を学習するとよい。予習、授業、復習、小テスト、中間期末考査と何回も触れることができるから。ところが最近の指導要領で示されるコミュニケーション英語では高頻度語順ではなく、内容優先なので教科書に出てくる語彙が必ずしも高頻度語とは限らない。英英辞典やコーパス、JACET8000などを参照して高頻度語を選別して学習する必要があります。

・単語テストのやり方は、出題者が発音して綴りを書かせるもの、日本語から英語を書かせるもの、英語の意味を日本語で書かせるもの、英語の語義文を提示して目標語だけ空欄にして埋めさせるもの、色々な形式がある。<例>A(  )is a person who flies an airplane. 正解pilot
⇒日本語から英語を産出するやり方は、綴りの記憶にも役立つので効果が高いですね。

現在、下の子に対して、くもん出版「中学英文法」を使って、私が英文をひとつ読んでから読ませて、詰まったらすぐ発音を教え、解説部分は私が読んで、という学習をしています。一冊全部読んで最初に戻る形で5回目の読みに入っていますが、いまだに読めずにつっかえる単語、一度読めても再びつっかえる単語が結構あります。knowなど最初読めなかった単語でもスムースに読めるようになった単語もあります。
特徴としては、
・ローマ字読みにひっぱられる。someをソムと読んでしまう
・発音しない綴りがあるとつっかえる。knife、writeなど
・なじみのある外来語から類推できるように解説すると覚えやすい。hard=ハードな一日
中学校で単語小テストを毎週一回程度やってくれていますが、出来なかった部分の復習が不十分。赤で正しい綴りを書いたら終わりにしています。
こちらが「間違った所は隠してもう一度テストして自己採点して、できなかったら翌日やるんだよ」と具体的にやり方を説明しても、口だけではやろうとしません。

私自身は中学生の時、具体的な学習方法を親から指示された記憶がありません。「勉強しろ」とだけ。世の大半は今でもそんなものでしょうか。或いは「塾へいってきなさい」「ネット塾ちゃんと見ているの」という所でしょうか。

単語学習も見てやりたいと思っていますが、正直家事労働と自分の時間欲しさ、頭を休めてリラックスしたい生理的欲求から、なかなか手を付けられません。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

英語テスト作成入門 効果的なテストで授業を変える! [ 笠原究 ]
価格:2178円(税込、送料無料) (2022/11/13時点)