かけこみリタイヤ―のダイヤリー

陰キャで隠居!58歳10か月でアーリー?リタイヤしました。

買いだめする親の気持ちが少しはわかる

スーパーに行ったら、シンクの排水口に被せるごみ取りネットが処分品棚に置いてあったんですよ。この水切りネット、親の遺産(=残置物)が沢山あって消費中なのですがつい手に取ってしまった。そのまま通常の台所用品コーナーへ行き、同種の製品の価格を確認。商品入れ替えの処分品なので同じものはありませんが、材質を見て同じものが一枚あたり9円以上する。処分品は一枚当たり約5円。つい買って来てしまった。
この時の心理としては「消耗品だしいつか使い切るだろなあ。今は物価が上がっているし次に必要になったら随分値上がっているだろうし、ナイロンとポリエステルだからン十年もほっておくのでなければ悪くならないし。買いだ。」と脳内役員会議で決定されました。
もうなくなった親が、何でここまで出し昆布、砂糖、掃除機用紙パック、化粧紙、トイレロール、キッチンペーパー、その他もろもろ買いだめしているのか、断捨離時代の私は理解に苦しんでおりました。父は戦前生まれ、母は昭和ヒトケタゆえ、第二次世界大戦の前後で物のない世の中に育ったから、恐怖心から買いだめするのだろうと、ぼんやり思っておりましたが、それだけじゃないんですね。高度成長時代で給料も上がったけど物価もどんどん上がった。狂乱物価、石油ショック、インフレ基調の世の中でずっと暮らしていたから、というのもあったんですね。
ここ20年以上デフレでしたし、物資が不足することなんてあまりなくって、半導体が不足だ、建築資材がコロナで中国からの輸入が止まっている、なんて言われても、しばらくすればなんとかなるさ、食べ物などは代替品もあるし、という具合にコロナ禍でもあまり買いだめ衝動へ突き動かされる要因はなかった。
それがここのところのインフレで、今買わないと次は値上がっている。収入は増えないのに。という気持ちがむくむくと湧き上がって来ていたのです。
こりゃ、親に呆れている場合じゃないわ。
人間って過去の教訓を頭ではわかっても、自分の置かれた状況次第で、あっという間に非合理な行動を取っちゃうんですね。