かけこみリタイヤ―のダイヤリー

陰キャで隠居!58歳10か月でアーリー?リタイヤしました。

投資信託の保有コスト その他費用も意外にかかる?

投資信託保有していると、信託報酬は、あらかじめ決められた信託報酬率で毎日運用財産から引かれていきます。
信託報酬以外に、監査費用、株式売買手数料、株式保管手数料、その他事務処理諸費用も引かれていきます。
投資信託は、株式や債券など価格変動のあるものに投資を行い、利子や配当、値上がり益を得ることを目的にしています。
収入が不確実だからこそ、確実にかかってくる費用、保有コストは少なくしたいですね。

ここで私が問題としたいのは、みなさん「信託報酬率」ばかりに注目しているということ。
実は、「その他の費用」も馬鹿になりません。
その投資信託の決算ごとに実績を把握しておくのもとても大事です。
信託報酬率は低いのに、信託報酬+その他の費用=トータルのコスト、で見て見たら、意外と高かった、ということもありますから。
運用報告書を見ると、“一万口当たりの費用明細”というところに期中の平均基準価格に対する(各費用の)比率が載っています。

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こんな感じ

これの右下の(注)を見てください。項目ごとに小数第3位未満は四捨五入してあります。赤線は私がひきました。
そしてこの運用報告書の場合ですと、次のページに総経費率というものが参考で載っています。

f:id:otosak:20210913190256p:plain
こんな感じ

はあっ?と思いませんか?
さっきは1万口当たり“0.178%”だったのに、こっちは”0.15%”??
よくみると「募集手数料、売買委託手数料及び有価証券取引税を除く。」と書いてあります。
私が赤線を引いたところです。
じゃあ、「一万口当たりの費用明細」で出てきた、売買委託手数料(0.010%)、有価証券取引税(0.018%)、その他の費用(0.033%)を0.15%に足せばいいのでしょうか?
0.15%+0.010%+0.018%+0.033%=0.211%
0.178%になりません。ますます??
さらに信託報酬を比べてみますと、

ページ 投信会社 販売会社 委託会社
一万口当たりの費用明細 0.047% 0.047% 0.023%
参考情報(総経費率) 0.05% 0.05% 0.02%

なんと総経費率では、小数第二位までさらに四捨五入しているっぽい。じゃあ、小数第三位四捨五入に直して、0.047%+0.047%+0.023%+売買委託手数料0.010%+有価証券取引税0.018%+その他費用0.033%=0.178% やっと一万口当たりの費用明細と一致しましたね。
なんだかなあ。
運用報告書は、「決算締めたらこうなりました」という報告なのですから、
総経費率を名乗るのならば、すべての費用を網羅して載せるべきでしょう。
また、交付目論見書によると、信託報酬率(税込)は、例えば

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一例です

税込みだと小数点第4位まで出てきます。
であれば、総経費率も小数点第4位まで算出、小数点第5位を四捨五入に揃えたらどうでしょうか。

純資産総額の算出についていえば、
その日の信託財産の資産総額から、信託報酬率を掛けて控除し、監査費用や信託事務費用の一日当たりの見積額を控除し、純資産総額を算出しています。
そして
純資産総額÷受益権総数=基準価額
で基準価額が算出されます。

請求目論見書に添付されている、損益計算書を見ていて気になるのは、
支払利息が費用計上されているのに、その他費用に入っていないのではないか?
以前書きましたが、損益計算書から総経費率をうまく確認することができません。
otosak.hatenablog.com
また、
日本発の投資信託は、資産総額から信託報酬とその他費用はそれぞれ別に控除していますが、
米国ETFは、あらかじめ総経費率を提示していて、実際にかかった費用と差が出た場合、信託報酬を増減して、結果的に総経費率に等しい費用を計上しているのではないか?
米国ETF損益計算書を見ると、総経費率どんぴしゃの数字が計上されていますので。

信託報酬率ではなく、総経費率を提示して、その範囲で信託報酬を得るモデルに変えたらどうか、ということです。信託報酬率は決まっているけど、その他の費用は事後的に決まるからわかりません、ではなく、年度ごとに柔軟に総経費率を見直してあらかじめ提示する、米国流になったらいいじゃないかと思いました。

(要求まとめ)
一万口当たりの費用明細と参考総経費率は統一して、小数点第4位まで出してください。
損益計算書を運用報告書に添付して、そこから総経費率を導き出す検証ができるようにしてください。
商品設計を、事前にその他費用を含めた、総経費率提示方式にしてください。