かけこみリタイヤ―のダイヤリー

陰キャで隠居!58歳10か月でアーリー?リタイヤしました。

いじめ、からかいから自分を守る力をつける方法

いじめ、からかい、仲間はずれと学校でも職場でも人が集まる所には、そんな卑怯なことをするやつが必ず紛れ込んでいますね。
なぜいじめが起こるかと私なりに考えてみますと、大きく二つ思い当たります。
1.いじめる相手を妬んでいる
2.自分の環境にむしゃくしゃしていて、当たり散らす相手を探していたら、どんくさいやつがいた
学校であれば、先生やカウンセラーに相談して、周りから「お前の行動は監視されている」「お前の行動は悪い事なんだよ」というメッセージをじわじわ、というところでしょうか。
那須正幹さんの「ズッコケ中年三人組 42歳の教室戦争」にも出てきますね。美術のベテラン先生が、いじめをしている子の家が離婚騒ぎでいらいらしている、孤独感を募らせているからだ、という原因を掴んで徐々に心を溶かして、と解決への道筋をつけていく。参考になりますね。
でも四六時中まともになるまで監視しているわけにもいかず、言い聞かせただけでは治らない場合も多々ある。攻撃を受けない、寄ってこなくさせるための自衛を考えなければいけない。
「××がなければ、いい人なんだけどねー」はよく聞くセリフですが、他人に実害の無い見ていて変だなという癖に留まっている間はいいですけれど、同僚や後輩、はては目上や上司にまで嫌な気持ちにさせるような段階になったら、それは「いい人なんだけどねー」ではなく、「わるいやつ」です。
やっている方は、セクハラと同じく意識にない場合もある。
この場合、モラルの範囲が対いじめの相手と異なっている場合、これは育った家庭が原因でしょう。しょっちゅう「お前はダメだ」「ばかやろう」と親に言われ続けていると、自分も自然とそういう物言い、他人を否定する態度が自然に身に着く。また自分がされていて湧きおこる負の感情やくやしさ劣等感をさらに弱い者にぶつけて憂さを晴らそうとする。
これはなかなか根が深いのですが、「バカ」と言われたら同じように「バカ」と言い返してみましょう。それでショックを受けているならしめたもの。自分が言う時は気にしないくせに、言われたら傷つくのならとっかかりは十分。同じことを自分が返されたらとても不快になる、ということを学習させる道です。
もう一つは、やっていることが道徳的に問題だと理性が働けばわかるはずの道徳律をもっているが、それを無意識の中に隠して自覚しないようにしている場合。
こちらは、繰り返し具体的な行為を言葉で説明して、お前のやっていることは人を傷つけることなんだよ、それが分かっている証拠に、言い返してくる奴にはお前は決して近づかないよね、言い返せない相手だから言っているだろう。お前は本当に卑怯なやつだ。ターミナルに出没する「ぶつかり男」と同じだよ。ぶつかり男は、男連れや、強そうなやつには絶対ぶつからないじゃない。あんたはそれだよ。
ということを繰り返し伝えて「卑怯なやつなんだ」ということをすぐ目の前の行為と結び付けて説明してやることでいずれ撃退できる。
ぶつかり男が卑怯かつ卑劣であることは無意識であれ意識的であれ自分より弱いと思った相手にしかぶつからない、相手を選んでいることから、お分かりいただけると思いますが、いじめをするようなやつは、これを無意識でやっている。意識に上げてしまうと「自分が卑怯なヤツで卑劣漢だと気が付いてしまうから。」
自分に向けられている刃を、他の人にも向けているかどうか、よく観察していてください。
言い返したり、自分の立場があやうくなるような相手、面倒が起こる相手には絶対にやっていない。本当に卑怯。どうですか、憤りの気持ちが沸いてきたことと思います。
去年位に読んだ本の中に、父親から始終殴られていた少年の話がありました。10代後半になって20歳近くなっても殴られる。ちょっとしたことでいいがかりみたいな文句をつけては殴る。
ところが体が大きくなってきて、ふとしたはずみに父親にこぶしが当たってひっくりかえってしまった。あれ?なんか弱いんじゃない。なんでずっと黙って殴られていたのかな。
と考える間もなく、そんなことがあった翌日から、その父親は一切、一切ですよ、手を出してこなくなった。
そこで自衛作戦。卑劣な相手が攻撃してきたら、言い返す、痛い目に会う、など「攻撃したら面倒だな」と思わせる。猛獣がハリネズミにちょっかいかけたら、いてててて。こりごりだわ。名付けてハリネズミ作戦。
そうはいっても「そんなの臨機応変にでてこないよ」「口下手だしとても言い返せない」「殴られたら殴り返せって、言うのは簡単だよ」と思うでしょう。
そこで、練習です。身につけたい技能は二つ。暴力はまずいので緊急避難以外は除外。
1.ああ言えばこう言う言語操作能力
2.ほんの少し、一歩、いや半歩踏み出してみる勇気
あの時ああいわれたけどこういえば、というくやしさがあるはず。それを信頼できる親などと話し合って「こう言い返したら」「こう言ってみたらどうだろうか」という知恵を絞ってみましょう。大事なのは、言葉にして声に出すか、文章に書きだしてみること。
具体的な言葉という形を取ることが肝心です。
会社で作る想定問答のようなものですね。Q&Aの連なり。
こう言って来たら、こう言い返す。それにこう切り返されたら、こう言い返す。

少し上級編になりますが、言い返すときにユーモア、周囲の人が思わず笑ってしまうようなユーモアが含まれているとさらに良いですが、これは上級編ゆえ、なくても理屈、論理がしっかりしていればいいです。
ちょっと脱線しますと、やり返した相手すら笑ってしまうようなユーモアがあると、怒りや悲しみという受け付けたくない感情をぶつけられたら心のバリアが硬くなるのに対して、ユーモアは力が抜けて、言葉そのものの言いたいことがすーっと入ってくる。そういう力があるからです。いじめられた相手が逆上するといじめた本人には、恐怖やわずらわしい気持ち、「怒ってるなあ」という感情は伝わっても、話されている言葉の内容はシャットダウンされて伝わらない。そこまで臨機応変に出てくれば紛れもなく上級者なのでそうなれれば苦労しませんよね。

本論に戻って論理で相手を詰める練習。
これをトレーニングで繰り返し言う練習をしましょう。一人でも信頼できる親などとでも。試合に出る前に、繰り返し素振りをしておけば、いざって時に慌てたり緊張していたりしても、自然と体が動いてくれます。
そしてそれを相手にぶつけるちょっとした勇気を出そう。
これは本当に勇気がいると思う。でも相手は人を選んで、言い返せないあなたを選んで攻撃してくるくらい「卑怯なやつ」なんです。内心の怒りを原動力に、最初は口の中でつぶやくぐらいでもいい。少しずつ勇気を出してみて。悔しさを原動力にシャドウトレーニングを繰り返していけば、いつかほんのちょっと言えるはず。一歩踏み出す勇気をもって。
ここが一番大変かもしれないけど、ここを乗り越えなければ永久に明るい日は取り戻せないんだ、位の覚悟を持って、身をかがめて飛んでみて欲しい。
少しでも言えるようになれば、後はずっとラク。どんどん言いたいことが出てくるようになる。
口下手はいきなり治らないけど、練習すれば口下手でなくすることはできます。
気が強いなあ、と思う人は、元々そういう性格の人も勿論いるけど、気の強い人を演じているうちに、それが身について気の強さを出せる人になった、ということだってあります。周りの人間も自分も、演劇を上演している舞台上の天井から自分自身を眺めているような気になって、自分を別の冷静な自分がリモコンで動かしているんだ、という意識を持つやり方も有効です。どうか演じてみてください。
ちょっとした勇気を出して半歩踏み出してみる。これはいじめ以外にも応用出来て、後悔の少ない人生を送ることができる魔法の杖にもなります。どうか手に入れてください。

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