かけこみリタイヤ―のダイヤリー

陰キャで隠居!58歳10か月でアーリー?リタイヤしました。

サントリーホールで演奏してきました

昨日はサントリーホールの演奏会に合唱団員として出演してきました。
プーランクの「グローリア」とペルトの「Da pacem Domine」
この演奏会、チケット発売直後に早々に完売してしまい「プーランクの演目で完売?ずいぶんマニアックな人が多いんだなぁ」と思っておりましたところ、当日になって、実は前半のガーシュインに東大出でショパンコンクールファイナリストのすみのさん、youtube名カティーン氏が出演するということで売り切れていた、ということを初めて知りました。
どおりでコーラス委員長が再三再四「廊下で出演者にあっても、いうことは「おはようございます」だけ。決して握手を求めたり写メしたりサインをねだったりすることのないように」と注意するわけだ。ま、同じ出演者、対等のプロとして演奏会を成功へ導く同志なんだから当然なんですけど。
じゃあ、休憩後は観客半減するんじゃねーの。
と思っていたところ、台風も近づいてこないし、線状降水帯で電車が止まるという情報もなかったため「せっかく来たんだし、お金に含まれているんだから、聞いてやっか」と思ったお客さんが多数いたのでしょう。休憩後も普通に客席は埋まっておりました。

自虐っぽくなってきた。

7月下旬から8月いっぱいまで、下の子の高校見学会の予約、スケジュール調整、見学会へのお出かけ、下の子の漢検受験の勉強の手伝い、そして出演オーディションとその後の練習に夜出かけるための昼食や夕食の準備に追われ気持ちも体もいっぱいいっぱい。
充実してた、のかなあ。

6月15日の出演オーティションでは、予告されていた第5曲の和音から第6曲冒頭をアカペラで歌い出すところ、半音高く出てしまい「すわ、落ちたか」と青くなったり、合格者は以後の練習全部出席が義務なのに風邪で休んだり、オーディション範囲からはずされたペルトの暗譜がなかなか仕上がらなかったりと、下の子のことで神経もっていかれている中、さらにもってかれるという紆余曲折がありました。

歌いやすさ、歌ってみた響き、という点では合唱団のホームであるミューザ川崎シンフォニーホールの方が好きなのですが、サントリーホールは入り口、ロビー、廊下、トイレ、客席、舞台と、お客さまにも出演者にも特別感が感じられるしつらえでこれは他のところにはない。
ミューザはかなり響いて歌いやすいのに比べて、サントリーホールはやや響の返りが鈍いのですが、お客さんが入ると、それが絶妙な具合に進展する。

当日の演奏では、楽譜の先読みを忘れて自パートの他の人につられて出ていったところが二箇所、ペルトで3拍半伸ばすところで息がなくなってしまったところが「あからさまなミス」でした。
他はコントロールした自己表現として、まあなんとか演奏できたと思います。

苦労して苦しんで最後なんとか辿り着いた、という快感が醍醐味で、これが忘れられないから、オーディションに落ちてへこむとか、レッスンや個人演奏でダメ出しされてへこむことが沢山あるのに、趣味です、生きがいです、と公言して続けることができているのでしょう。

進歩の可能性を信じて、なるべく健康体を維持して歌い続けていたい、という気持ちです。