かけこみリタイヤ―のダイヤリー

陰キャで隠居!58歳10か月でアーリー?リタイヤしました。

自由主義vs独裁体制

言論の自由を封じて独裁体制をしいている国の経済成長率の方が、自由主義体制の国より経済成長率が高いと言われているようです。
私はまったくそう思いません。
第一、独裁体制国家のマクロ統計の数字は当てにならない。数字が悪かったら良くて左遷か馘、悪いと強制収容所送りになってしまう。だったら集計した数字自体をちょっと位いじったってわかりゃしないと思って自分の保身に走る。ソ連邦スターリン時代で実証されていますし、人間の性質から考えると当然の帰結でしょう。
次に、百歩譲って短期間なら効率的に国家が運営されて、例えば土地の収用も強制的、コロナの封じ込めも罰則付きで即実行というように、いろんな意見が噴出して動かない、決定したことが徹底されない、決定事項が妥協の産物でぬるくなるといった自由主義体制国家のだらしない動きを横目で見て、素早く行動できる素晴らしさを見せつけることがあるかもしれません。
でも例えば独裁者の周りは独裁者の思い付きにYesというばかりのとりまき連中が集まっているので、彼らは指令されたことをガンガンやることは出来るかもしれないけど、独裁者の決定自体が人知を超えて事態を悪化させてきた場合の修正はものすごく遅くなる。だって誰も「あなたの決定で悪くなってきたから、変えましょう」なんて言い出せません。
独裁者のプライドが自身の変更を許さない、周りの人間も忖度して言い出せない。だからうまく回らなくなり始めると悪化への歯止めが遅くなりすぎるという欠陥を抱えている。ましてや独裁者自身の知識経験に限られたところから出る大きな決定自体、周りからすると悪夢のような思い付きでしかないこともよく見られる。
そういえば言論の自由のない国は、中絶反対、女性の権利拡張反対、LGBTQは認めない、そんなところが多い。独裁者が女性だったらどうだろう。自民党を見ている限り同じかな。権力者の姿・性質というものが元々非女性的なのかもしれません。既存の価値観をゆるがすものを認めない。ここは、なぜなのか理由をもう少し論考してみたいところです。
もう一つは、自由な言論がないということは、イコール自由にアイデアを発表できないということ。特に政権担当者の承認なしに既存の体制をぶち壊したり改良したりすることもできない。体制に直接関係なさそうな民生のアイデアや研究開発だって影響を受ける。画期的なイノベーションが芽を吹く可能性を摘んでいる。のちのち画期的だったといわれるイノベーションは当初眉を顰められることも多いから。
イギリスのチャーチルさんが「民主主義は最悪の制度だけど、他のどんな制度よりもまし」と言ったのはそのこと。保守派も極右もリベラルも同居して声を一応でも聞きながら進めていけば文殊の知恵。何より思ったことが言えない社会なんて体に悪いわ。