かけこみリタイヤ―のダイヤリー

陰キャで隠居!58歳10か月でアーリー?リタイヤしました。

死刑廃止論者から転向、このブレ

つい最近まで死刑廃止賛成派でした。第二次世界大戦後の検察のずさんな自白強要で死刑宣告されたと思しき例、名張毒ぶどう酒事件、免田事件ほか色々読んできたり、オウム真理教事件では分析不十分で今後の対応に生かせるだけの知見を得られていないのに死刑執行を急いだりしていると思っていて、一旦執行されてしまえば、冤罪は取り戻せないし、暴力を国家が独占するのならそれを被害者遺族や社会全体に還元できるだけのメリットを返す努力をしてもらわないと意味がないだろうと思ってもいたからです。
でも今は凶悪犯罪は死刑になってしかるべきと意見が変わりました。
強盗事件で90歳の方が亡くなったり、ストーカー殺人がまた起きたりと物騒なニュースがネットに踊っています。
もちろん「怖いねー」と言いながら、そういう目に合わないために詳しく記事を読んだりすると、そんな記事ばかりネットが提示してくるgoogleちゃんの手助けや、危険を避けたい本能が怖い物に対する記憶にバイアスをかけている、チェンバーエコー効果も確かにあるでしょう。

https://www.npa.go.jp/hakusyo/h12/h120101.pdf
https://www.npa.go.jp/publications/statistics/crime/situation/r3_hanzaijyousei.pdf

警察庁の統計によれば、1950年、1958~1963年あたりにピークがあって凶悪犯の認知件数はずっと下り坂でしたが1999年に向けて増加し、また別のグラフですが刑法犯の認知件数は2002年まで上昇傾向がみられたものの、2021年に戦後最低を記録したそうです。
しかし北九州のストーカー殺人では、どうしようもない感があるので、だったらこういうヤツは死刑にして、後に続く殺人者予備軍に対して「ストーカー殺人すると一人殺しただけでも死刑になるよ」というメッセージを社会が発することで犯罪の抑止にならないかなと思ってしまう。これは無力感の出口探しね。
また、フィリピンのドゥテルテ大統領の強権的な麻薬犯罪撲滅作戦に、欧米の政治家が「人権はどうした」と意見しても「だったらこの現状でもっと効果的な方法で撲滅できるのか」と反論してフィリピン国内の熱狂的な支持を得ていること。ミクロな記事でも麻薬常習者のためにどれだけ一般市民が殺されたと思っているの、という市井の声を拾い上げている。
こちらは、この手の犯罪者は更正が不可能若しくは物凄く時間がかかって、その間にまた被害者が増える割合から考えて社会全体が引き合わない、だったら社会から排除、土に返って貰いましょう、という考え方です。
で最近の強盗事件です。フィリピンで収監されているものの看守に金を握らせて好き放題。携帯で犯罪の指令を出していたというから驚きです。これも人格矯正不可能ではないか。裁判所が人一人だけだと死刑判決を出していないという現状でなめてかかっているとしか思えません。そういえば北九州の暴力団が利権がらみで子分に人を殺害させた事件もありましたね。こちらは死刑判決が出ましたが。
服役は人格を矯正して社会に戻すために行われているはずなので、矯正不可能と判断される場合は社会から排除し、他の社会成員を守るということでいいんじゃないか、と主義を変更しました。これはもちろん入ってくる情報を自分なりに考えて下している結論ではありますが、社会の趨勢大勢に多大な影響を受けているということでもありますね。