かけこみリタイヤ―のダイヤリー

陰キャで隠居!58歳10か月でアーリー?リタイヤしました。

お風呂場の湿気と家の傷み

2021年2月に居宅の一室をフルリノベーションしまして、その時の内装業者とのやりとりから、水回り、特にお風呂に関して気づきがありましたのでご報告します。

現在の住居に住み始めたのは2020年の5月から。それ以前は2LDKの賃貸に住んでおりました。2階東南角部屋だったのですが、東側は隣家の塀と建物が迫っていて、東にすりガラスの出窓があるけれど、出窓の両端が少し開くだけ。南はベランダがあって、目を下に向けると1階にお住いの大家さんの庭があって、緑や季節のお花で癒されます。北側は玄関のみで窓はなし。南ベランダ側のサッシを網戸にして、北側のドアをストッパーで開けておくと風が通りますが、ドアの外は共用廊下だから覗かれる心配がある。
で、どうも庭のせいか隣家との隙間のなさのせいか、非常に湿気る。特に北側台所は東に小さい開き窓があるだけなので、シンクやガス台から上がる水分で壁紙が黒カビだらけになっていました。いつぞやは4階防水工事の確認のため、上階から水を流したら台所の壁と床の隙間から水がじわーっと漏ってきたことがありました。
お風呂は玄関入ってすぐ左、脱衣洗面兼用スペースから南側にあって、全体ユニットバス。強制換気扇はあるけれども当然窓はありません。
そのお風呂の使い方を、私は間違えていました。
冬場に遠出してホテルに泊まると、喉の乾燥が怖いものですから、ユニットバスで入浴した後、水を抜かずにドアを開け放して部屋が乾燥しないようにしていました。場合によっては、バスタオルを水に浸して軽く絞って椅子に掛けたりもします。
それと同じことを自宅でもやっていたのです。
冬場お風呂のドアをあけて、ぬるくなったお湯をそのままにしておくと、実は居室が結構あたたかくなる。乾燥もある程度防げる。

そこから引っ越した当初、同じようにやっていました。すると、今度の家の風呂場を出た所の洗面脱衣所には、見上げた所の斜め屋根に天窓がある。朝来てみると、そこのガラスから結露が床にたっぷり落ちているのです。
そして2021年1月から北側の部屋に内装工事が入りました。壁紙を剥がしてもらったら、コンクリの壁が濡れている。「結露酷いですね。ここに断熱材入れて壁紙貼ると、断熱材のうちグラスファイバーは黴るから、知らないうちに黴が繁殖して、数年後に壁紙が黒く黴る恐れがありますよ」と言われました。工事中、スケルトン状態の部屋の入口をビニールシートで覆って夜間は入れないようにします。そして翌朝シートを触るとしっとり濡れている。業者からは結露対策でゼオライトを入れることも検討しましょう、と言われました。ゼオライト入れると数十万円工事費追加。うーん、困ったなあと思って業者に色々相談してみました。そこでわかったこと。

湿気は外からやってくるのではない。建物の両脇が別の建物に囲まれていても通気が悪くなるのではない。
洗面所、風呂場、トイレ、台所、洗濯機置き場、という水回りで発生した湿気が滞留することで内壁の内部が長時間湿気にさらされ、温度の上下によりやがて結露となる。水蒸気が水分となってしまうと、そこに空気中に漂っていた黴が住み着く。
ということで室内にこもった湿気を換気によって外へ追い出す。または、通常大気の湿気は室内の湿気よりも低いので、風を通すことで湿度が平準化され、室内の湿気は外へ吸い出されることになる。
ということなのでした。

事実、水をためたお風呂場の扉をぴったり閉めておいたら、北側部屋の入口を覆ったシートは濡れなくなりました。冬場の室内と室外の温度差による洗面所天窓の結露はなくなりませんでしたが、水が垂れるほどではなくなりました。
ということで結論。
お風呂場は窓が必要です。もちろん換気扇でもいいのでしょう。ただし深夜に回っているとかなりうるさいし、特に除湿モードは電気代がかかります。
冬、お風呂場に窓があると、風呂場の気温は下がりがち、浴槽のお湯も冷めやすいのは事実です。しかしながら、一度壁の内側が結露したら、もう手の施しようがありません。壁紙をはがしてグラスファイバーの黴をとるというメンテナンスはできないのです。また、構造体に水分がしみ込んで鉄骨が錆びてもろくなっても、斫って直すことはできません。
外から覗かれるとか、風呂場が寒いとか、いいたいことはわかりますが、それはすりガラスにするとか、扉をぴったりしめて風呂の蓋を開けてしばらくしてから入浴するとか、対策をとればよいことです。
家を長持ちさせるため、私が気づかず家を傷めていたようなことは、みなさまやらないようにお願いします。

追加ですが、火を使う台所、特にガス台はかなり水分を放出しますので、換気扇をしっかりかけて調理をしましょう。
それから、台所の給湯とお風呂の給湯を一台の瞬間湯沸し器が担っている住宅では、お風呂にお湯を貯め始めると台所の湯が極端に細くなるじゃないですか。
ここに不便を感じている人は、リノベーションや新築改築時に、ボイラー式やコージェネレーションではなく、台所とお風呂場それぞれにガス給湯器を設置することをお薦めします。これ快適ですし、メンテも維持費も少ないわりに、いつでも熱いお湯が使えて便利ですよ。
以上お風呂場の湿気をお風呂場で解決することが家を長持ちさせるという話でした。