かけこみリタイヤ―のダイヤリー

陰キャで隠居!58歳10か月でアーリー?リタイヤしました。

やるやる詐欺になってしまう理由

勝間和代さんのyoutubeを見ました。
何かをやりたくてもやれない理由。それは、やらないことに本人にメリットがあるためです。 - YouTube
やるやるといいながら、やらないのはなぜか。
やることの利益とやらないことの利益を考量して、積極的にやらない選択をしている自分を自覚すべき。
典型的なのが、断酒、節酒、ダイエット。
今日飲んだり食べたりして気持ちのいいことと、手間や我慢やお金というコストをかけて将来得られる利益を比較している。
その場合、3日後よりも後の将来、どんな結果になっているかあやふやなものについては、ものすごくたくさん時間割引率を適用している。

時間割引率とは、今100円貰うことと、1か月に100円貰うことを比較した時に、100円と100円という等価ではなく、将来の100円を価値低く見積もるということですね。なぜなら今100円貰って誰かに貸すとか、銀行に預金するとかすれば、1か月後にはプラスアルファがつくからです。あくまでたとえです。実際には、銀行預金じゃ全然つきません。

[時間割引率]
例えば1か月の利率が5%と仮定すると

今100円 一か月後105円
一か月後100円

これを現時点で判断すると、今の100円は一か月後の105円と等価なので、
一か月後100円÷105円≒95円
将来の100円を今の95円の価値しかない、と判断しているわけです。

あくまで価値の認識のしかたなので、お金のように運用した結果という参考値が沢山あって合理性のある数値が出せそうなものはともかく、禁酒節酒ダイエットの時間割引率なんて恣意的な主観でしかない。
そうすると、結果のわからないものは一層時間割引率が高くなる。今、お酒飲んだり食べたりして楽しい、気持ちいい、という価値が相対的にどんどん高くなる。

先ほどの数値で時間割引率が50%だったら
100円÷150円≒66円
100円と66円じゃあ比較にならんでしょう。

勝間さんのおっしゃりたいことは、「やりたいけどやれない」のではなく、積極的にやらないということを自覚して、もっと将来のメリットをしっかり考え、計画的に物事にとりくまないと進歩がないよ、ということだと思います。

これについては、私も思い出が。
30代前半から後半にかけて英語を勉強して、英語が多少必要な部署に配置されて、いろんな人のお手伝いをしていたときのこと。みんなキャリアとして英語ができると将来が開けるんじゃないかという認識が広まっていて、私の所に勉強法などを聞きに来るのです。
まずこれをやってから、こういう教材に進んで、テストはこんなに挑戦して、ということを事細かに熱心に教えてあげた。
のですが、誰一人として取り組んだという話を聞かなった。
やるべき分量が多かったのかなんなのか、敷居が高いと思われたのかなあ、と当時は思っていたのですが、今こうして振り返ってみると、各人の時間割引率が高くなっていたのでしょうね。やる人は黙って始めているか、もっとつっこんだ質問をしてくるでしょうから。

車だって、動き出しに一番エネルギーが必要。
私がライフワークとしている歌だって、本番やオーディションの日程が迫ってこなければ真剣にやらないし。
それでも、過去の練習→結果・本番舞台という経験があるからこそ、練習のやりはじめこそ「やだなあ」と思って腰が重いけど、初めてさえしまえば、ついあれこれやって結構な時間が経っていたりします。

だから子供たちには是非、頑張って結果が生まれた、という“成功体験”を味わってもらいたい。そうするとまったく別の分野のことだって、やってみれば結果が出るという希望・見通しがたって始めるエネルギーになるのかな、と思います。

そして

一流選手には一流コーチ

ということ。
ペースを作ってもらう人や試験や発表会というイベントを途中に織り込むことが、努力そのものと同じくらい大事になってくる。
具体的な道筋を作れば、予想の結果もはっきりしてきて、時間割引率が低くなってくるんじゃないかなあ、というお話でした。