かけこみリタイヤ―のダイヤリー

陰キャで隠居!58歳10か月でアーリー?リタイヤしました。

親が死んで戸籍をとると

愛読しているユウさんのブログに、親の戸籍謄本を辿ってみたら、あらびっくり、という記事がありました。
sirokuroneko.net
これねー私も辿った経験あるんですよ。私の場合は親が死んでから相続手続きや申告に必要だったので取りよせました。
まず居住地が本籍で本籍の地番もわかっているのでそこからスタート。
本籍が分からない場合は、本籍記載の住民票を相続人ということで請求するところから。親御さんが現存でしたら、代理人の委任状を作ってですね。
戸籍謄本のうち、その戸籍に属する人が結婚、死亡又は除籍で誰もいなくなってしまったものを除籍謄本と呼んでいます。
戸籍謄本を請求する時は、必ず改製原戸籍も併せて請求します。「かいせいげんこせき」又は「かいせいはらこせき」と読みますが、現戸籍と紛らわしいので役所の人は「かいせいはらこせき」と言っています。
改製原戸籍とは、戸籍法の改正によって様式が変更になった際に、それ以前の様式に記載された事項を閉鎖して別とじにしたもの、と思えばよいです。
つまり死亡した時点から出生した時点までさかのぼる場合、必ずいつかの時点で戸籍が改製されている可能性があるので、どこの役場でも両方請求しなければなりません。
直系親族が親の戸籍(除籍)謄本等を請求する場合、親の戸籍に子であることが記載されているので、自分の身分証明書と印鑑、手数料を持って行けば請求することが可能です。遡る場合はそれを使えば直系親族だとわかります。

私の父の場合、まず地元の役所にいって、親の除籍謄本と改製原戸籍を取りました。親の戸籍は婚姻か死亡ですべて人がいなくなっていましたので、除籍謄本です。
やはり平成7年に戸籍改製があり、2通発行されました。
改製原戸籍を見てみると、東京都新宿区から転籍、とあります。

そこで新宿区役所に行き、除籍謄本と改製原戸籍を請求しました。
またまた2通出てきました。
改製原戸籍を見てみると、東京都新宿区の右側に訂正前の「東京市淀橋區」が。
ここに私の祖父が私の父の出生を届け出た、との記録があり、やれやれここで終わりか、と思ったのも束の間、区役所の方から「まだ先の戸籍がありますよ」との指摘がありました。
よく読むと、父の出生日のに祖父は石川縣石川郡野々市町から転籍しているじゃありませんか。ホント、勘弁してもらいたいですよ。

ここから先は、郵送で請求です。まずメールで野々市市役所へ「旧石川郡野々市町の除籍謄本と改製原戸籍を請求しますが大丈夫ですか」とお伺いを立て、それから郵便局で定額小為替を購入しました。
町村合併で転籍前住所の市区町村が現在消えていることも多いと思います。そうするとどこの市区町村に請求したらいいの問題が勃発します。
どうやら祖父は、私の父を含め4人の子供がいるのですが、出生場所は東京都で届け出ているくせに、石川縣の戸籍に出生届を出して、末っ子の貮女が生まれた6年も後に転籍を届け出ている。

古い戸籍謄本は色々面白い。

まずは野々市町改製原戸籍から
父方の曽祖父は、嘉永元年の生まれ。1848年。この頃戸籍なんてあったのかしら。
戸主って書いてある。その隣が安政5年(1858)生まれの”妻“ですが、明治34年8月に死亡。その後曽祖父は、元治元年(1864)生まれの方と明治36年2月に再婚をしているのですが、記載が「後妻。」そして大正14年夫の死亡により婚姻解消で抹消されていますから、元の戸籍に帰ったのでしょうか。
曽祖父の長男は、明治17年に生まれて明治32年に死亡。同じく長女は、明治24年に生まれて明治33年に死亡。この頃はまだ子供がよく亡くなっていた。
そして曽祖父の二男である祖父は、この戸籍で婚姻を届け出て、祖母が入ってくるのですが、その表示が「婦。」
その隣に出てくる、二人の長男である、私の父が“倅”の旧字みたいな字で続柄が記載されている。しかも祖父が婚姻届出てから7か月しか経ってない。

次の野々市町の改製後
曽祖父は「前戸主」になっていて、祖父が「戸主」曽祖父の後添いは「継母。」
ここでやっと父は「長男」になりました。

次の東京市淀橋區
ここでもまだ曽祖父が「前戸主」で祖父が「戸主。」しかも、父の名が野々市町の所から間違って伝えられたらしく、漢字の棒が一本足りない。なるほど、この時から父の名が“外字”又は“手書き”になってしまったのですね。
父は母と結婚して除籍されています。

次の東京都新宿区
なんと長女である姉の続柄が貮女になっていて、誤記につき続柄訂正とされていました。
しかも父と母の婚姻届け出が10月30日で、翌年の7月28日に出生って。なんか微妙。

次の現在地での改正前原戸籍
今度は姓の漢字が“外字”になってしまった。

いやー、波乱万丈の人生だわ。

冗談はともかくとして、色々解決できない疑問も湧き上がりました。
・祖父は曽祖父の後を継いで戸主になったのに、なぜ石川から東京に出て来たのか。
・そもそも継ぐような”家“ではなかったのかも。
・戸籍から去っていった曽祖父の後妻さんにいじめられたという話も聞いたような。
・祖母は秋田県出身なのに、石川県出身の祖父と一体どこで知り合ったのか。又はどのような人づてで結婚したのか。

まあ、ややこしい関係の人が登場しなくて幸いでした。