かけこみリタイヤ―のダイヤリー

陰キャで隠居!58歳10か月でアーリー?リタイヤしました。

土間のある家はおすすめしない

ここの所、土間のある家は素晴らしい、土間のある家はどうですか、など言われているようです。
私の経験からお話しますが、やめた方がいいです。

作ってよいのは、
・土間の下は浮き床にして地面と断熱すること
・玄関ドアの縁をパッキンなどで断熱すること
・土間と室内の境をパッキン引き戸などで断熱すること
この装備ができる場合に限ります。

大分前になりますが両親が茨城県石岡市に宅地を買いました。JR常磐線石岡駅から鹿島鉄道線で一駅、石岡南台駅徒歩10分だったと思いますが、分譲地の開発がなされました。倍率抽選で当たって買ったので、その頃は郊外に一戸建てを買うことを誰しも考えていた時代だったのでしょう。この分譲地の開発に合わせて石岡南台駅は1989.6.16に開業していますから、バブル真っ最中ですね。
我が家からJRを乗り継いで2時間半近くかかる場所になぜ買ったのかわかりませんが、別荘にして畑をやろうとか家は三件建ててみないと満足できないとか普請道楽だったのかもしれません。
現地の工務店に頼んで家を建てました。平屋で玄関ドアを開けると6畳のコンクリート打ちっぱなしの土間を作りました。母は畑作りが趣味なので土間への憧れがあったのです。
いざ泊まってみると、土間から上がった居間は木の引き戸で区切られているだけなので、冬寒くて毛布と布団にくるまっても寒い。土間で石油ストーブを焚いても寝る前に消すから夜中にものすごく冷えて目が覚める。結果電気毛布を導入しました。
おまけに土間をはさんで直角方向に台所を作ったので、居間から台所にいくのに、いちいちつっかけを履かないといけない。これも面倒でしたね。冬はつっかけが冷え切っていて冷たいし。
ですから、泥だらけのまま家に入れる、汚れ作業ができるなんぞといいますが、落ちた泥は乾きにくいし、乾いたら乾いたで玄関から掃き出さなければならないので、これだったら屋外に庇をつけて風よけを回した方がましですよ。
そうすれば床材にもよりますが、水で流せるし湿気も気にならないし。
昔の日本家屋は家と外の中間があって便利だ、と思うかもしれませんが、昔の家はすごく寒いです。山形県の箱橇*1の話を読んだのですが、室内の気温が零下5度とか。どおりで子供がよく死んだわけです。

土間のデメリット
・家の中が冷える
・家の中なのにいちいち靴を履くのが面倒である

家と外の中間部分は、濡れ縁、軒下、ベランダ、バルコニーと「外」でお考えになる方がよろしいかと思います。屋根付きベランダポーチに風よけを巡らせ、屋外だと思ってそこで作業した方がよいです。
「内」にしたければ、土足で入らないサンルームにするのがよろしいでしょう。

*1:棺桶のこと