かけこみリタイヤ―のダイヤリー

陰キャで隠居!58歳10か月でアーリー?リタイヤしました。

都立高校改革私論

上の子の高校受験に頭の資源を使っている今日この頃です。

今回は、公立高校、我が家の場合は都立高校を取り巻く受験環境、特に私立高校との対比から都立高校はどうしたらよいか考えてみたのでご笑覧ください。

それにしても、自分が高校受験した時から半世紀近く経っていますから当たり前といえば当たり前ですが、当時学校群制度のなかで同じグループにいた学校が、今でも同じ場所、同じ学校で存在するのに、紆余曲折を経て、偏差値上位校、中位校、下位校にはっきり分かれているのを発見して驚きました。私立高校も昔は滑り止めだったのに、今は難関校になっているところもあり時の流れ諸行無常を感じます。

・現状認識
私立高校が併願推薦制度を拡充し、都立高校の合格発表を待ってくれるようになった。推薦でいく高校を確保して都立は自分の実力より上位の高校に挑戦する受験生が増え、トップクラスから中堅クラスまで倍率が上がっている。特に中堅ちょっと下あたりの高校の数が少な目なのでかなり倍率が高くなっている。

都立高校でどんな学校が人気があるかというと、
1. 駅近で交通の便が良く、通学路の安全性が高い
2. 校舎がきれい
3. 校庭がひろい
4. 制服がかわいい
と自分がそうだから他もそうだと断言はできませんが、自宅から無理なく通える距離でこんなところを選択するでしょう。

都立高校は教師も転勤するので学校のカラーにそれほどの違いが出るわけではなく、大学受験の補習に熱心というわけでもないでしょうから、通ってくる生徒の家庭環境やしつけによる友達からの影響がより強いと思います。そこで良い環境や勉強しなくちゃという煽りを親は期待して、上記の中で偏差値高めを目指すことになってきます。

昨年ですとコロナ禍のせいで、ターミナルに近い学校、ターミナルを通らないと通えない学校の倍率が落ちました。面白い現象ですね。

・都立高校はこうなるといいな
男女別定員は解消の方向。男女別に合格ラインが違うという問題は解消するでしょう。これは歓迎です。
前年の合格最低点合計、合格者の科目別最低点を学校別に公表してくれるとうれしいです。都立入試は実質一発勝負で都区内で浪人を考えている人はいませんから、受かりそうな学校を受験したい。その目安が欲しいです。
それから受験とは関係ありませんが、偏差値下位校に勤務する先生方の給料は高くしたらどうかしらん。ついでに、年3回学期末に生徒に先生の教え方の巧拙を評価してもらってネット登録して、評価上位の先生は偏差値下位校から順に配置する。
学力習得能力の高い生徒はほっといても自分で勉強しますよ。中学で成功体験を得ていない生徒たちの指導の方がよっぽど大変ですから。低い所から高い所へ導けるのが指導者の実力ってものです。それを正当に評価しましょう。
都立偏差値最上位校は、重点的に力を入れて東大をはじめとする難関大学の合格者数を増やそうとしていますよね。「日比谷の復権」とか言って。
じじいの妄言は無視してほしい。
私立高校と同じ土俵で争うのは私立学校の存立理由を脅かすだけ。授業料安く設定しているくせに同じ土俵で自分で頑張れる面倒でない生徒を取ろうなんてズルですよ。

中学の学習でつまずいている生徒たちの引き上げが公立学校の使命じゃないかな。底上げして立派に高い給料や収入が得られるような社会人を育てる助けをしてほしい。前回記事にも書きましたが、読み書きそろばんの現代版を習得させれば、単純労働でない労働につける可能性が高まるし、考える力と視野を広めていけば、職業を自分で選択する時に考える武器になりますよ。
生徒指導もなかなか大変だと思うので、ICTでカリスマ教師の授業録画を見る授業なんかどうかしらん。それでわからない所だけ教室にいる先生が助言するとか。
授業のテクニックや意欲を持続させるための進行管理、コーチングの部分は外注をうまく使っていくといいと思います。

都立の偏差値上位校は難関大学への進学率が高いから人気を集めているのは当然として、それって生徒同士の刺激し合いの力が大きいのでしょうね。
コロナワクチンや投票だって若者は身近な友人が「まだいってないの?」というと焦るっていうし。

かつて徳島県で進学塾をやっていて、今は不登校児向けの塾をやっている方の本を読んだのですが、「成績が上半分に入らない成績で無理に上位の学校へ行っても、ついていけなくて劣等感に苛まれドロップアウトしてしまう」ということを多数見たせいで、どんどん上位校へ押し込む実績を誇っていた自分の塾の在り方を反省したそうです。

そうはいっても、周りが勉強せずにだらだらするやつばかりだったら絶対だらだらすると思うので、のびのび、かつ、勉強しっかりやってほしいなー、というのが親の願いですから、その加減はしっかり子供に伝え、あとは子供が自分がいってもいいな、と思える学校へ行けるといいなと思います。