www3.nhk.or.jp
楳図さんといえば、作品は子供の頃から夢中になって読みましたが、その後2007年に、赤白だんだらの壁の色の自宅を建てて、近所の人から景観上おかしいって訴えられたことと、家の二階から滑り台でおりられること位で、新作の発表もなく、かといって、死亡記事も目にしなかったので、記憶の奥底にうずもれておりました。
「今の世の中見ていて、競争競争で、あっちより先にこっちだという競争みたいなのが主流になっている気がして、そこ怖いですよね。それだったら、退化をしましょう、進化してどんどんいっちゃってあふれてしまって壊れてしまう前に元に戻りましょうよ、もうちょっと忘れてしまってもいいから戻ろうよ、と言いたいんですね」
なんていうか、瀬戸内寂聴さんもそうだったのですが、「おかしいことをおかしい」ってしっかり発信していること、それが素晴らしい。
私は別に彼ら彼女らのように注目される存在ではなく、一介の庶民ではありますが、やはりおかしいことはおかしいというようにしたいと改めて思いました。
・自分が正しいと思ったとたんに、居丈高に文句言うやつは、おかしい。
・他人に注意されて罵詈雑言を浴びせたり、暴力をふるったりするやつは、おかしい。
・人にやさしく接する努力もしないで、自分の事をわかってくれないと絶望して、事件を起こしたり、クレーマーになったりするのは、おかしい。
・お金さえ払えば、なんでもいうことを聞かせられるなんて思い上がりもはなはだしい。売る人と買う人は対等だ。無礼なやつは金は要らないから、店から出てってくれ。
・年齢が上だから若い奴に無条件で敬われるべきだと思って、誰にも気に留められないからって怒るやつは、おかしい。
・ちょっとのミスを徹底的にたたくなんて、自分は失敗したことはないのか、寛容な気持ちがないなんて、おかしい。
・自分より上だと思ったやつには媚びて、その卑屈で嫌な気分を、自分より下だと思ったやつにぶつけるのは、おかしい。
日本の細かい所まで文句つけて100％正しくしろ、という社会には息が詰まる。だから東南アジアに逃げ出してほっとする人が出てきています。ミスも遅刻もお互い様。のんびりと、人の間違いも自分の間違いも笑って許せる社会にしたいものです。
