かけこみリタイヤ―のダイヤリー

陰キャで隠居!58歳10か月でアーリー?リタイヤしました。

教育にモノ申してたら、独裁をディスっていた

上の子も下の子も一年生で新体制のお話をしてくれますが、言いたいことがムズムズ湧き上がってきます。

運動部部活の根性論は止めないと

有名大学への進学率向上を校是として生徒を集めている高等学校。ほとんどの学校がそうでしょう。
だとしたら週一日だけ休み、朝も放課後も部活、土日も部活、それでへとへとになって却ってご飯食べてお風呂入って休んでちょっとネット見て、っていつ勉強するんだ?
それで都大会優勝とか結果出してるわけでもなし、試合に勝つためとにかく練習、というのは2つの点で間違っていると思います。

一つは目標設定の誤り。
試合に勝てばいいのか、それよりも、もっと各自が現在よりも技術が上がる、チームプレイがうまくいく、それが試合に勝つという結果を導けばいいな、という目標の組み立てをできないのでしょうか。
それぞれが持てる力を伸ばすという眼目で活動すると、基準レベルが高い所にある他校に負けるかもしれないけど、試合に負けたがっかり、で終わらなくて、ここはうまくいった、ここはだめだったからもっと練習、じゃあどんな練習すればいいかな、と頭脳を使うようになると思う。
勝ち負け以外の自分磨きの部分に意識が向くから負けても得るものが大きい。

二つ目は普段の活動内容の誤り。
とにかく勝て、それには長時間練習だ、じゃなくて、自分たちの能力の伸長に目標を置いて、そこへ向かうためにどんな練習をすべきなのか、指導教師だけではなくて、部活メンバーみんなで考えるとよい。実際にやってみて、意見を出し合って修正していく。
勉強に生活に高校生は忙しいのだから、限られた時間で成果を出すことが必須。成果とは各人のスキルの上達のことだから、そこに焦点を当てて、どんな練習方法が適切かみんなで考えて工夫する、計画を立てる、試行錯誤する。楽しいし、この経験は将来会社や組織で働くときに絶対役に立ちます。

合唱界の話で恐縮ですが、コンクールでいつも勝つような強豪校は、必ずしも長時間練習していない。強豪校は進学校も多くて、部活の時間は週三日5時まで、など限られています。その中で何ができるか、先生が一方的に指導するのではなくて、生徒たちが主体的に練習メニューを考えたりしています。
運動部の話に戻ると、やみくもに肉体を痛めつけて実力が伸びるのを待つ、というのは限られた時間で勉強し、運動し、遊び、生活する高校生の時間配分として間違っていると私は思います。

制服ってどうなの

制服が百枚単位で始業式に間に合わない報道を受けて、ちきりんさんがVoicyで言っていたけど、小ロット、納期ギリギリ、儲からない。
2022/4/17 #555 監視社会システムのツールとしての制服 | ちきりん「Voice of ちきりん」/ Voicy - 音声プラットフォーム#時間が経つと有料配信に変わります。
2022/3/20 #526 制服が高い理由は利権じゃないと思う | ちきりん「Voice of ちきりん」/ Voicy - 音声プラットフォーム#有料配信に変わっていました。
制服が可愛いからココに決めました、みたいな効果があるっていうけど、制服で高校を決めるものなの?本来見るべきは、入ってくる同級生たちとの切磋琢磨や提供される教育や設備環境との相性ではないでしょうか。
可愛いといわれる制服も、よく見るとどこも似たり寄ったりになってきています。
だったら全国共通制服を提案して、ブレザーのワッペンだけアイロン貼り付けにするとかでもいいじゃない。大体採寸して高い値段出して買うけど、高校生でもさらに身長が伸びるからそれを見越してブカブカの制服を求める親だっているんだよ。ファッションもなにもあったもんじゃないわ。

過激かもしれませんが、制服は廃止して、高校生の標準ファッションを全国で売り出してサイズだけ自由に選ぶことも認めたらいいと思う。Tシャツだとだらしないというなら、トラディショナルなブレザースタイルでね。校則ではピシッと着こなすことと、清潔感だけを縛りにしたらどうでしょうか。

勉強の仕方について

ノートの取り方とか、勉強の仕方をプリントにしたり、最初の授業で話したりしてもらっているようですが、具体的内容を聞いていると「なるほど、ポン」もあるけど「それ、無駄じゃない」とモヤモヤするものもある。

上の子が数学のノートの取り方を教わってきたのですが、ノートは見開きで、それぞれ真ん中に線を引く4分割方式。これはいいと思う。一番右の下側は「公式を写したりしましょう」だそうで、公式を写す?そんなの意味なーい、と思わず叫んでしまいました。
公式は導出方法を教わって興味を持たすというやり方ならともかく、機械的に覚えるなんてまったく無駄と思います。
もちろん私の個人的な見解ですけど。
無理やり詰め込んでも理屈の裏付けのないことは即行忘れて来ましたからね。「それは無駄で覚えられないし、やりたくない」人はさ、やらない自由が欲しいじゃないですか。上の子も「そんなの書きたくない」と言って、間違えた問題の回答過程や注意点を書くといっていました。

やり方を教えてくれるのは嬉しいけど、そこから一歩進んで変更する自由を認めてほしいなあ。

英語のノートの取り方もそう。見開きで使いましょう。予習では、左に本文の英文を写して、右にその日本語訳を書きましょう。というのを聞いて、はあ?と呆れた。
スペリングが間違える単語は書く練習も必要だけど、英文を写すというのは時間がかかる。それより、文法事項をあらかじめ勉強しておいて、英文の意味と構造を感じながらとにかくどんどん沢山声に出して読む、そちらの方がよほど重要だと思います。
また日本語訳を書く、というのはまったくの労力のムダ。動詞、形容詞、副詞と言った単語の内容語の意味を掴むために日本語で意味をつかむのはいい。だけど英文から日本文を作成するというのは間違い。英語には英語の語順とロジックがある。それを日本文に置き換えて作るというのはね、翻訳家の仕事ですよ。日本語に精通していないとできない作業だ。そっちに頭を使っている場合じゃない。

上の子が中学校時代に社会科の宿題で、小テストで間違った答えを5回ずつ書いて持ってくること、と言われていたが、これも連続して言葉を書いて手が疲れて時間がかかってそれで概念が頭に入るのだろうか、効率悪すぎ、悪手、と思っていましたが、それに匹敵する無意味さですよ。

私の文句付けていることも含めて、先生方は自分がやってきてうまくいった方法を紹介しているんだろうと思う。こうやってできるようになったから、あなたたちもそうしなさい。
しかしながら、人によって何が一番よいやり方なのか、概念や知識、技能の習得に一番の近道はどこなのか、人によってそれぞれ違う。
教えてくれるのはありがたいけど、押し付けるのはやめていただきたい。

独裁政権と効率

強権的なやり方でコロナ封じ込めました、どやっ、ていってたはずの国も、再びロックダウン。
政府上層部が市長に「封じ込めろ、でないとお前の地位はないぞ」とか命令したんでしょうか。
だとしたら命令すれば実現するって上層部は思っているわけかしらん。実現しないかもしれないけど、何の知恵もださずに「やれっやれっ」という。どこかのブラック企業みたいだな。
命じられた側はどうするか。まずは必死に何とかしようとする。それで何ともならない時はどうするか。
「何とかなりました」と嘘を報告するか、「…むにゃむにゃです」と玉虫色の報告を上げるようになる。黙る。誤魔化す。
そうでないと直ちに馘になるから。
スターリンの五か年計画ではそうだったのでした。詳しくは図説 ソ連の歴史で。

誰の目から見てもどうしようもないことが明らかになって初めて問題が公になります。
もっと早く手を打っていたら、問題を回避できたり、被害を最小にとどめることができたかもしれない。

それだったら「うまくいってません」と最初から明らかにできる世界の方が救いがある。
文句を言われるかもしれないけど、批判だけじゃなくて「ああしたら」「こうしたら」って知恵も集まるじゃないですか。

だから強権的な体制は人間を不幸にするといいたい。
一番上の権力者は「自分は優れているのだ。だからトップにいるのだ。だから自分は決して間違いを犯さない」という無謬神話をよりどころとするようになる。でも現実は予想を超えて展開する。一人の人間があらゆる場面に正しい判断を下すことが出来るという思い上がりは早晩打ち砕かれるでしょう。そして打ち砕かれたくない権力者は、事実をごまかし国民の目に触れないようにし、それがかなわないと知ると、国民を道連れに破滅への道を歩み始める。これは歴史上沢山見られます。
沢山の人が自由に物が言えて、知恵のある人もどんどん声を上げてそれを取り上げてもらえる社会。自由にものが言えるのは個人の精神衛生にとって素晴らしいだけじゃなくて、英知が自然と集まって集団が進歩するというご褒美が貰えるという点でも素晴らしいと思います。
それでうまくいかなかったら、不幸もみんなで納得して分かち合えるじゃないですか。

学校部活の話から、誇大妄想気味に展開いたしましたが、言いたいことを言ってすっきりしました。