昨日のお昼に、残り物のおかずがまったくなかったので、「何かないかなー」と思って缶詰の積んであるところを漁ったんです。トマトホール缶をどけたら、蓋の上に黒蜜が一面。紙のラベルが真っ黒に染まっています。台所のシンクと反対側の棚にステンレスの置き棚を置いて下側に缶詰、上の棚に予備のスパイスやパン粉小麦粉を置いています。「あれっ、なんかこぼして拭くのを忘れていたかな」と思ってどかしたら、隣のトマト缶も同じように真っ黒。
おかしいな。黒蜜は上下二段に使っている隣の平場に、籐の籠にとりがらだしなどと一緒に置いているし、黒蜜は密封パックのやつしかないし、現に今確認しても破けている気配はない。
缶詰をすべてどけ始めた所、汁が垂れてくるものがある。
何かと思ったらパイナップル缶です。
犯人はこれか。
これも親の遺産、残置物です。ヴィンテージ具合は2017年だからそれほど古くもない。当社比。親の遺品を要る物いらない物整理した時はもれていなかったはず。漏れてたら即行捨ててるから。
缶詰は膨れて変形してきたら、シュールストレミング*1を除いて捨てるに限る。
変形したあげく金属が錆びたり、このパイナップル缶のように漏れが生じたら、シュールストレミングでなくても全部捨てないとだめですね。
それでお約束。開けてみました。
皆様にお見せするようなものでは、と言ったら、どんなグロテスクな状態なんだ、と思われるかもしれませんが、異臭はせず、だからといってパイナップルの香りもせず、鉄というかブリキ臭だけしかしません。やや黒みがかった薄黄色のスライスが残り少なくなった汁と共に積み重なっているだけ。
金属臭がしなくて、黒っぽくなっていなかったら、大丈夫そうな端っこをためしに食べるだろうという位ヴィンテージものに抵抗のない私でもこれは“即、捨て”です。
最初黒蜜かと思ったら、実はパイナップルの汁が漏れて、酸化して黒くなっていたという。果物缶詰は、酸があるからどうしても醗酵して膨張する運命なのかもしれません。しかし缶詰で2017年から2022年。まだ5年目ですよね。どんな種類であっても30年位は保ってもらいたいな、と思う私が変なのかしら。
*1:シュールストレミングってなに？という方は シュールストレミング - Wikipediaをご覧ください。
