かけこみリタイヤ―のダイヤリー

陰キャで隠居!58歳10か月でアーリー?リタイヤしました。

プロも同じ立場で参加する株式市場の価格形成の公平

これは私の発案ではありませんが、第二次世界大戦後の日本にとって資本主義発達の金融は三つの段階を経てきています。
一つ目が、政府の財政投融資機能による、特定産業への資金投入の時代。
二つ目が、銀行による預金の獲得と企業への融資という間接金融の時代。
三つ目が、庶民も機関投資家と同じく、株式投資による直接金融の時代。
そして直接金融は、クラウドファンディングなど、個人対個人などのスタイルも生み出すに至っています。

銀行の間接金融は、今や、政府の貨幣価値調節目的での長短金利操作によって、結果的に極低金利の時代を迎えて30年。最終卸売価格とでもいうべき政策金利に引っ張られて冬の時代を迎えていました。これからまた復活するかもしれませんけどね。
今の所、通貨が市中に余っている、余りまくっている状態では、銀行の資金調達の一手段としての預金に高い利息をつけられるわけがありません。預金者としては極低金利を我慢するか、リスクを取って株式投資に打って出るか、というところが主な選択となっています。

ここで新しい直接金融の形態である、クラウドファンディングを見てみますと、投資側個人からすると、相手がどの程度信用に値するのか、相手の事業計画がどの程度成功する可能性があるのか、蓋然性の高い情報を手に入れる手段も暇もないです。

とすると、現在もう一つの直接金融の形態である、株式投資。私の場合はインデックスファンドと個別株という二つの形態で臨んでいるわけですが、これは上場されている株式である限り、プロの機関投資家が売った買ったを同じ市場で行っているため、クラウドファンディングよりも、かなりましな、適正に近い価格付けがなされているのではないか、という利点を感じます。

もちろん、粉飾決算とか反社会的行為の隠蔽とか、バブルとか、形成された価格が実態とかけ離れてくる場合がある例は枚挙にいとまがないにしろ、それは例外的事項だと片づけて置ける程度には納まっている。

またバブルが集結して、体力ある会社が生き残り、幸運にもその会社に投資してじっと我慢していたのであれば、また価格は回復してくれるのです。

投資商品はどんなものでも売る側が圧倒的に情報を持っているけれど、少なくとも上場株式においては、毎日の価格形成を通じて、買う側が少しでもましな価格シグナルを得ることができる。そういう意味で、直接よく知らない相手、会社であっても比較的安心して投資できると思った次第です。