かけこみリタイヤ―のダイヤリー

陰キャで隠居!58歳10か月でアーリー?リタイヤしました。

シンクロニシティ(偶然の一致、同時多発)

昨日はプロオケ専属アマチュア合唱団の練習でした。
前回予告がありましたが、初めての練習形式が試みられました。
・メンバーを三つに分けて順番に前方へ出ていき楽譜を見て歌う。
・後方に座っている二組は楽譜を見ないで聞いて暗譜の準備を進める。
・歌うたびに一番前へ行き、終わると一番後ろにさがる。
そうです織田信長の鉄砲隊をご想像ください。

オーディション厳しめだったけどそれでも110人規模いるので、3つに分けても一つの組は4パートで27、8人いるから一人一人が裸になって課題を突き付けられる展開じゃないな、と思っていたら、そんなことはありませんでした。

他の組を聞いていると、細かいパッセージで音程がなくなったり、一つのパートでのピッチが揃わなかったり。
自分の番で歌ってみて、大き目の練習会場だから、ついいつも聞こえているように歌おうとして喉を締めてしまう。それで高い音に跳躍する所で音程がとどかない。これはまずい、と思い直して下半身をしっかり固めて音量は意識しないことにしました。

指導者がオーディション後に「ソルフェージュ力をもっとつけてください。Youtubeの聞き覚えじゃなくて楽譜をしっかり読んでリズムと音程を叩きこんでください。」とおっしゃっていた懸念事項が見事に可視化されてしまった。

休憩時間に、今休団している別の合唱団の掛け持ち仲間と話したのですが、どうやらそっちの練習も結構ドツボにはまっているらしい。

そちらは先日コンクールの支部大会を突破して、11月の全国大会へ向けた練習をしているのですが、和音が合わない、同じパート内の声が揃わないと、まあ同じような症状が露呈しているのに、団員の練習責任者が具体策をしめしてくれずに「合わない」ばかり連発するとのこと。
こういうのは一音一音楽譜から和声を読み取ってその音を鳴らしてみんなで共有して直していくしかないと思う。

こちらではオーディション後演奏会を控え、あちらではコンクールを控え、「この段階でそれはまずいんじゃないの」と思う問題が噴出している。
ちなみにメンバーかぶりは、私ともう一人だけ。しかも私はあちらを休んでいる。
活動内容も、メンバーの雰囲気もまるっきり共通点がない二つの団体なのに、偶然同様な問題が同時期に起こるってなんなのだろうと思います。

驚くべき偶然みたいに書いてきましたが、考えられることは三つあります。
一つ目。たまたま自分が問題意識を感じているアンテナにひっかかってきただけで偶然の一致を意識させられている。
二つ目。そもそもどの合唱団も根本的に抱えている問題であり、それが人数を絞って歌うことで可視化されただけ。ちなみにあちらの団体も各パート一人ずつでやってみたそうで。大変結構なこと。
三つ目。歴史的文脈で考えると多数の人々の常識や意識の流れは同じなので、同時期に同じ問題が現れても何ら不思議ではない。この場合は社会の常識や価値観といった大きなくくりにあてはまることであり、合唱団の問題みたいなミクロレベルで大きな流れを適用すべきでないと思われます。

やっぱ二つ目でしょう。
問題点があらわになることは、改良へ向けたエネルギー投入のきっかけとなりますから、これからあがけばいいのです。

ちなみに次回練習では、歌う組は楽譜を見ない、聴いている組は楽譜を見る、と逆にするそうです。9月末までに暗譜を終わらせること、という意味です。
ま、これは今回も楽譜を見ないで歌っている私にとっては別にどうってことないのですが。
指揮者の先生の練習後の挨拶が「それではみなさん、よい週末を」でした。みんな苦笑。