かけこみリタイヤ―のダイヤリー

陰キャで隠居!58歳10か月でアーリー?リタイヤしました。

暗記とは何か、どうやったら出来るのか

勉強ではよく「暗記しろ」って言うじゃないですか。

どうやって暗記するの

私は小中高大と学校を終えて社会人になっても暗記する方法はわかりませんでした。というより暗記は出来ない、だから暗記なんかしないぞーと思って暗記はさけて勉強してきました。しかしながら、自分のやってきた勉強方法の中で「これは暗記だった」と思われるやり方があったことを思い出したのでご紹介してみます。

間違っていた英単語の習得法

小学校五年生の時に英語塾に通っていましたが、毎回10分間単語テストがある。これが苦痛でしょうがない。まったく覚えられない。今考えるとやり方がまったく間違っていました。
例えばapple=りんご をセットで覚える必要があるとしますと、塾へ行く道すがらテキストを開いて「りんご エー、ピー、ピー、エル、イー」と口で何回か言う。
覚えられるわけありませんね。
まず道で歩きながらテキストをチラ見しているのが間違い。車だって自転車だって歩行者だってぶつかりかねないし、街中の音を頼りによけて歩いているので、集中すべき神経を分散して使っている。
次に英語のスペリングをアルファベット単独の読みの連続で覚えようとしている所。効率が悪いだけでなく、関連性がまったく感じられないので、連想記憶が得意な人間の脳という生理に寄り添っていない。
少したって、友達が「friend、フリエンド」ってローマ字読みを取り入れているのを見て私もやってみましたが、綴りにローマ字との対比の例外が多すぎて混乱する。しかも発音が英語発音とローマ字発音を並行してさらに日本語訳をつけるので記憶能力資源を無駄に消費して疲れる。
結局成績はビリのまま、いやになってやめてしまいました。

高校時代、政治経済の授業発表で掴んだもの

次なる転機は高校三年生、政治経済の授業での発表準備です。テーマを決めて新書を一冊読み、模造紙にまとめ、それを元に発表する内容を箇条書きにしてから、しゃべりの練習をしました。小さい頃から赤面恐怖症で、人前で話すことが苦手だったため、黒板に模造紙を貼り、先生の立っていた教卓に立って話し始める時はとても緊張しました。当然話し方についてもわかっておりませんでしたので、弾丸のようにしゃべって、しかもこれもしゃべりたい、あれもしゃべりたいということが、練習したせいで、どんどん出てきてしまい、話し終わった後樹上時間の残りが5分。残りの発表の人の時間を奪うという失敗。
しかしながら、内容とまとめについては先生から「高校生のレベルを超えている」とおほめ頂きました。
注目していただきたい点は、他の人の時間を奪ったことでも先生に褒められたことでもなく、理解したと思ったことを最低限の箇条書きから話し言葉で説き起こす、という方法の有効性。私の苦手な一字一句まで、というわけではなく、複雑な内容をしっかりつかんで再現できるようになるため、エアー授業を一人深夜行った、これが非常に知識の理解と習得に極めて有用であった、ということです。

大学受験勉強での英語の発音アクセント問題への対応

その後大学受験の勉強へ突入するわけですが、英語について単語の意味は覚えられない、長文は文法ができないから、知っている単語で内容を推測してつなぎ合わせと、弥縫策に終始していたため、成績は乱高下しましたが、なぜか英語のアクセントがどこにあるかはよくできました。
当時ベストセラーだった「試験に出る英単語」を使っていたのですが、IPA*1つまり発音記号を、辞書に載っていた口の形でなんちゃって練習し、読めるようになって第一アクセントと第二アクセントを強調しながら口に出す練習をしました。
その割に単語の日本語訳はあまり多く身に付きませんでしたが、アクセント問題はばっちり。
眼で単語を見て、口で発音する。社会人になってさらにこれに指で単語を書きながら、というのが加わりますが、五感のうち複数を使って覚えることの有効性に気が付きました。
これを大学の第二外国語でも応用して、ドイツ語で例えば、stadt=町 が女性名詞であることを覚えるのに、「シュタット、女性名詞だ」ではなく女性名詞の定冠詞dieとセットで「die stadt」と口に出すというやり方をしました。
ドイツ語の名詞は男性名詞、女性名詞、中性名詞に分かれるのですが、日本語の文法用語を用いると脳の記憶容量が減るので、derなんとか、dasなんとか、dieなんとか、という具合に語呂を口でなじませて、女性とか男性とか考えなくて済むようにしたのです。だって町が女性名詞って思ったら、もれなく「何で町が女性名詞なんだろう?」という素朴な疑問に思考が流れ出すに決まっているからです。

さて、振り返って暗記法の片鱗を気づかずに使っていた過去例をお話しましたが、長くなりましたので、次の「どうなったら暗記したって言えるの」という項目は後続の記事に譲ります。

*1:Internatinal phonetic alphabet、万国音票文字