かけこみリタイヤ―のダイヤリー

陰キャで隠居!58歳10か月でアーリー?リタイヤしました。

引越してきた挨拶する・しない

道の真向かいの一戸建てが完成して新しい方が引っ越してきました。
翌々日の朝、リサイクルごみを出しているところへ「おはようございます。」と挨拶したところ、「こちらの建物の所有者の方ですか」と聞かれたので、はいそうです、と答えたら「今度引っ越して参りました〇〇です。よろしくお願いします。」とご挨拶されました。
「私の号室はここです。あとは借りている人。」とポストを示して説明しました。

暫くして菓子折りを持ってきてくださった。そんなお気遣いしないでくださいよ、と申し上げたところ、「工事中はうるさくてご迷惑だったでしょう。」などとおっしゃる。
お菓子はありがたく頂戴しました。とーてーもーおいしいクッキーとフィナンシェ。
うれしかったし、ホッとしましたね。

すぐ近所に家が出来ると、どんな人が入って来るのか気になります。
ゴミはきちんと出してくれるか、道にたばこの吸い殻をポイ捨てしないか、夜中に騒がないか、細かいことでクレーム入れてこないか、家族で怒鳴り合いの喧嘩をしてそれが聞こえてこないか、車の出入りで文句を言わないか、なんてこと。
それが、狭い二項道路*1の向かいではあるものの、敷地を接しているわけでもないのにお菓子をわざわざ買ってきてまでご挨拶をしてくださる。
工事中はうるさくてご迷惑をかけた、という他者への想像力と思いやりがある方。

もちろん、引っ越してくる側だって隣近所がまともかどうか、とても気になって観察しています。

自分の応答でしゃべりながら気になったこと。
家の所有者だけが挨拶を受ける対象だって前提みたいに捉えるのは、ちょっと変かな。
いやいや、借りている人は契約終わって出る間際かもしれないし、住み方に責任はあるだろうけど住居そのものの管理に責任があるわけじゃないし、いちいちそんなところまで挨拶する必要もないかな。

20年近く前になりますが、部屋を借りて引っ越した時、タオルを買って来て、一階に住んでいる大家さんと、両隣と上下の部屋の住人へ挨拶をしました。この時は賃借人の立場で、壁を接している人たちと大家さんに挨拶をしておくことが後々の近隣トラブル抑止に役立つと思ったし、単純に隣は何をする人ぞ、と把握しておきたいと思ったから。
今では大家さんから店子、店子から大家さんへの要望も、不動産管理会社経由、一階ロビーの掲示板を通じて、ということが大多数でしょうから、挨拶をする方も少数派かと思います。

アメリカでは家を買おうとする時、両隣の家をノックして「家を買おうと思っているのだが、この辺は環境はどうか、買い物は便利か、なんて聞くというテクニックが紹介されています。肝は環境や便利さを知ることじゃなくて、住んでいる住人自体がどんな人か知るのが本当の目的です。へんなヤツ、だらしないヤツ、文句を言ってくる面倒なヤツの隣には暮らしたくないですからね。

日本だと見知らぬ他人へ話しかける習慣があまりないし、マンションだと日中留守の家も多いからそこまでやらないと思いますが、ふとした挨拶で近隣住民がどんな人か知っておく、意思疎通のパイプを作っておくというのも、トラブル抑止や安心安全なくらしに役に立つのかなと思います。

*1:建築基準法第42条第2項により幅員4メートル未満で、新たに家を建築する際、道路中心線から2メートル以内は建物が建てられない。