かけこみリタイヤ―のダイヤリー

陰キャで隠居!58歳10か月でアーリー?リタイヤしました。

校則

午後から雪が降るよ、と伝えたのに傘も合羽も持たずに出かけた上の子のため、ブーツと傘を持って学校まで行きました。

待ち合わせ場所の校門出た横、屋根のある場所で待機していたところ、次々と下校してくる子供たち。
傘を持ってこなかったのか雪を頭に付けつけながら「傘なんて意味ないじゃん」と他の友達と喋りながら帰っていく子。
合羽もなく、スカートに素足に短い靴下のまま自転車に乗り込む子。
厚手のコートを着て傘を差しマスクをして万全の態勢で帰る子。
小さい女の子の傘に男女二人で肩を寄せ合って歩いていく子達。

三人グループが私の目の前に来て雪が激しく振っているのを見てから、スカートの下にジャージを履きはじめた。
そこへ先生が通りかかって「登下校中のジャージは禁止だよ、脱いで」と言って通り過ぎて行った。
しばらく静かになっていた子達の一人がつぶやく。「クソが。」
そのままジャージを脱がずに傘をさして去っていった。

それを見送っていたらうちの子が出て来ました。
ブーツに履き替えさせ傘を渡し、家路につく。

校則にそう書いてあるから先生は注意したと思うんだけど、湿った雪が降っていて足元もぐしゃぐしゃで黒革靴から冷たい水が染みて来そうだから、ここは見て見ぬふりでよいんじゃないの。いくら校則とはいえ杓子定規だなあ、とその時は思いました。

校則に限らず規則や法律って作られた趣旨がある。
他人の権利や財産、安心安全を侵害しないように。
だったら、そうしたことが考えられない時は自己責任で規則を守らなくても何も言わなくていいのじゃないだろうか。
深夜、車がまったく通らない道路で歩行者用信号が赤だった場合にように。
自動車側の信号が赤だったらそのままのスピードでいっていいとは思いませんよ。暗くて歩行者を見落とす恐れがあるから。驚かすこともダメ。そこは一時停止か最徐行がぎりぎり許容範囲。
誰かを害してしまった時は責任を取る。そのために法律がある。
だから規則だからの杓子定規で鬼の首をとったみたいに言い募るのは好きではありません。

少し後で思いましたが、先生にも言い分はある。
ジャージが黙認されたことを子供が親に言って、親から苦情が来るとか。
言われなかったからいつでもジャージオッケイ、と子供が拡大解釈するとか。
近所のおばさんが「何あれ、みっともない」と学校へ苦情を入れるとか。

そのために予備的に注意をする。そのかわり記録は取らずに立ち去る。

この校則ヘンだろう、が話題に上がりますが二つの点を考える必要がある。

一、 元々の趣旨が前提としていた事実が時代の推移でなくなってしまったもの。又は前提とする事実に対する効果測定がなされず抑止効果が疑問とされるもの。
例えば、「服装の乱れは生活の乱れ」と言われるけど本当にそうなのか。規則特区を作って期間限定で緩めてどうなるか見守ることがあってもいいのでは。

二、 規則の理由ははっきりしているけど、文言のままあらゆる場面に当てはめようとして窮屈又は不便、心理的圧迫が大きすぎるもの
問題がない場面や、想定外の状況で許容すべきもの、さっきのジャージみたいに。

もう一つは地域住民の意識かな。変だと思ったら自分で直接その生徒に言えばいいのに、わざわざ学校へ苦情を言いに行く。自分に正義があると思ったら先生を盾にしないで自分で言え。
学校は「校門を出た後は学校は一切責任を持ちません」で全国統一しましょう。

ついでに制服をなくしたらどうでしょうか。
どこの生徒か分からんようにして校門の外での生徒の行動に基づく変な苦情が学校に行かないようになると思います。

笑っちゃったけど、考えさせられる出来事でした。