かけこみリタイヤ―のダイヤリー

陰キャで隠居!58歳10か月でアーリー?リタイヤしました。

インデックス投信の評価尺度

今回は、インデックス投信の評価尺度について考えます。
1. 信託報酬率と総経費率
 目論見書であらかじめ明らかになっている信託報酬率はもちろん低い方がよいのですが、それよりも決算後に明らかとなる、総経費率が大事です。信託報酬率が低くても実際の総経費率が逆に高くなってしまっているファンドもあります。
2. ベンチマークとの乖離
ベンチマークとする指数の動きにできるだけ追随するものがよいインデックスファンドです。ですから一時的に騰落率が良くても、ベンチマークとの乖離が大きければそれはよいとはいえないことに注意する必要があります。
また、ベンチマークとの乖離について、きちんとした説明をしているかどうか、それが納得できる理由であるかどうかも大事です。
3. 騰落率
騰落率とは、(当期基準価額-前期基準価額)/前期基準価額 のことで、前日比であれば、(当日-前日)/前日ですし、前年比であれば(当年―前年同日)/前年同日の比の値のことで、プラスに大きい値をとれば、基準価格の値上がりが大きかったと言えます。しかし2.で述べたように、プラスが大きいのが良いというわけではありません。騰落率は、同じ指数をとるインデックスファンド同士を比較して、効率的に運営しているのか大雑把に観察するための参考にします。
4. 純資産総額
毎日の基準価格から対応する経費を控除した残額が純資産総額です。これは規模が大きければ、運用管理費用も規模の経済で低率に出来ますので、大きいことが望ましい。ただし、急激に資金流入があると、買付手数料や有価証券取引税が膨らむなど、費用が増大することもあります。逆に、資金流出が続いて純資産総額が少なくなってくると、繰上償還されてしまうことがあります。「受益権の口数が〇億口を下回ったら」と書いてありますので、目論見書を確認しましょう。
5.設定年月日
インデックス投資は長期間の投資を予定していますから、設定年月日が古い物はそれだけ時代の変化に耐えてきたという点で価値があります。しかし古ければいいというものでもなく、現時点で信託報酬率が相対的に高い長寿インデックスファンドを購入する理由はありません。未来のことはわかりませんが、設定が古くても、継続的に資金が流入しているファンドは検討する価値があります。
6.その他
信託報酬率、信託財産留保額があるか、販売会社への購入手数料がかかるか、繰上償還の条件などは購入する前に検討する事項です。購入後は上記4つのことを時々気に掛けるとよいのではないかと思います。信託報酬率も最初の目論見書でずっと固定されているわけではなく、ライバルの動向に合わせて改訂されることもあります。
基準価格の上下は株式市場次第なのでコントロールできませんが、コストやベンチマークとの乖離については、継続的に監視して、ファンドを乗り換える選択もできます。
そんな面倒くさいことやってられないわ、と思ったあなた。あなたには、不肖わたくしも含め、インデックスファンドブロガーの記事が少しでも助けになればうれしいです。

(参考記事)目論見書を見ないと買い付けできませんよね。黙って確認を押さずに、最低限見てほしい所を説明しました。
otosak.hatenablog.com