かけこみリタイヤ―のダイヤリー

陰キャで隠居!58歳10か月でアーリー?リタイヤしました。

バランスファンドを買わない理由

私はバランスファンドを購入しません。その理由を述べます。

相関係数
株式、債券、REITという資産クラスに“分散”投資しているといいますが、資産クラス相互の相関係数は時代と共に変遷しますし、株式と債券は相関度が低いと言われますが、自分調べでは高いとはいえないけど低いといいきれない。つまり逆に動くとまでは言えない。

・資産クラスの分散効果
個別資産に別々に投資するより全体での価格変動を抑えられ、リスクが減る、といいますが、債券は変動幅が小さいものの、株式とREITは同じくらい変動幅が大きいと思います。

・純資産総額
先進国株式ファンドや米国株式ファンドは純資産総額が巨大なものが多い。とするとバランスファンドは個々の純資産総額をさらに4分の1、8分の1などに分割して投資しているのでどうしても効率が悪い。

・自動リバランス
いやいや、株式と債券の時価総額比率で当初の予定比率通りに1:1などに自動リバランスしてくれるところに価値があるんだよ、という考えもあるのでしょう。

・実経費率
では、債券ファンドの期待収益率が極めて低い現状、債券部分だけ見ると信託報酬その他費用が逆ザヤに感じられませんか。つまり株式部分から信託報酬が薄くなる代わりに、債券部分から稼いでいる状態になるのではないか。
もちろん債券単独のファンドの信託報酬率に比べて、バランスファンドの信託報酬率がかなり低額な商品も出てきましたから、そこは評価しますが、いかんせん「投資先資産のほとんどが国債(外国政府債)」だったら、信託報酬ゼロの個人向け国債か、BNDの方がましではないのか、と思っちゃうわけです。

・債券に投資する時期ではない
先進諸国は金融緩和で民間セクターに資金供給しまくっているわけですが、経済理論的には 物の流通量<貨幣の流通量 となれば貨幣価値が下落して名目インフレになるわけですが、貸し出しが増えないので貨幣の流通速度が上がらず、貯蓄に回って流通量が増えない部分もあるらしく、政策の意図が実現されていない。
この状態で金融引き締めに転じるとは考えにくいものの、次に打つ手はもうないので、インフレターゲットが実現しはじめたところで、金融引き締めに変わって長期金利が上がり、債券価格が下落するという定性的な予想が出てきます。時期はわかりませんが。
そうすると変動利付の10年国債以外を長期に保有しようと思えない。特に直近2回の金利を放棄するのが個人向け国債の売却条件ですから。

私としては、投資信託を購入するのであれば、現預金+株式インデックスファンド または 10年国債+株式インデックスファンドでいいんじゃないか、という結論になります。

投資先の国を分散すること、つまり米国、先進国、新興国という区分については、次の記事で触れたいと思います。

[参考記事]
金利が上がると債券価格は下がることについて、こちらの後段に「*債券価格の変化」で解説しましたので、「よくわかんないや」という方はお読みいただけると幸いです。
otosak.hatenablog.com
相関係数の計算をしてみました。
otosak.hatenablog.com