かけこみリタイヤ―のダイヤリー

陰キャで隠居!58歳10か月でアーリー?リタイヤしました。

別の後輩のはなし

Iさんの話を書いたら、翌年同じ課にきたBさんのことを思い出しました。
体格がよくてちょっと太り気味。サングラスをかけたらあっちの世界の人かと思う風貌なのですが、本人はいたって優しいタイプ。
でもね、ちょっとやらせtてみたらミスが多いし、困ったなーと思っていました。
多分、それが態度に出ていてまた、後輩のお姉さま方に「主任はきつい」と思われていたかもしれません。

「ちょっと、これ間違ってるよー」「さーせん」
「あれ終わった?」「まだです、さーせん」
毎日そんな感じ。真面目に取り組んでくれるのですが、いかんせん作業量の多い支店で人数少な目。進行状況をまとめる立場としては、通常の働きではなく、通常以上の働きを全員に要求してしまう。目が吊り上がって来ていたと思います。こちらも必死なので。
月末になって「間に合いませんでした」じゃすまないですからね。課長と本店から叱責されるのは私なのです。

ある時本店から人事関係のヒアリングがあり、私も呼ばれました。
「そちらの課はどうですか。何か問題を起こすような人がいて、お困りではありませんか?」「特に問題はありません」「例えば、Bさんなんか、大丈夫ですかね」
驚きました。本店の人にまで問題児だと思われているのかと。そんな所まで情報が行っているのか。

そんなドタバタした一年を過ごして、私は別の支店に転勤しました。
その支店には、私と同じ課にいて一年早く転勤したOさんがいたのですが、朝の通勤時に支店の入口で会ったので挨拶したところ、腕を引かれてすみっこへ連れていかれました。
「主任、Bさん憶えていますよね。彼ね、寮でね、ちょっと変なんですよ。」BさんもOさんも会社の同じ独身寮に住んでいます。
Oさんが風呂に入ろうと廊下を歩いていたら、壁に頭を凭れてじーっと動かないBさんがいた。何やら聞き取れない位小さい声でぶつぶつ言っている。
Oさんはぎょっとしたが、声をかけるのも怖いし、こちらに全然気が付いていないようだったので、そのまま通り過ぎた。
風呂から上がってきたら、すでにBさんはいなくなっていて、凭れていた壁ぎわになにやらシミのようなものが三角形に広がっている。

え?小便?

怖くなって慌てて自分の部屋に帰ったとのこと。

この話を聞いて、いつも「さーせん」ばかり言って、少し笑って、また席に戻って一所懸命やっていたBさんの姿を改めて思い浮かべました。
受け流しているように見えても、かなりストレス溜まってたんだね。