かけこみリタイヤ―のダイヤリー

陰キャで隠居!58歳10か月でアーリー?リタイヤしました。

最近の投資家の行動について-リバランスに二種類ある

円安1ドル=149円と1998年以来24年ぶりと騒がれております。
これを受けてインデックスファンドなどへ投資している長期保有型投資家の反応は2手に分かれているようです。

1.基本動かない。Stay the course航路を守れ。ただし総資産を円建てで時価評価した場合にあらかじめ決めたリスク資産割合に変動があったらリバランスする。
2.従来決めていたリスク資産割合を動かすためリバランスする。

リバランスとは、全金融資産に占める時価評価額での割合をあらかじめ決めておき、株価の変動や為替の変動などが起こったことで割合が大きく変わった時に、あらかじめ決めた割合に戻すために、
時価総額が大きくなり過ぎた商品を売却する
時価総額が相対的に小さくなった商品を追加購入する
などの動きをとるということです。

持っている金融資産の内訳をどのように分類して割合を決めるのかについては、各自色々な方法でやっていますが、
預金などの安全資産vs株式などのリスク資産の割合
資産の種類、株式、債券、商品、リート、仮想通貨などといった種類別の割合
円建て資産、外貨建て資産など通貨別の割合
などで分類することがよく行われています。
安全資産:リスク資産の比率を決めて、更にリスク資産内の種類別に比率を決めるという2段構えの考え方もあります。

最初の反応2手の話に戻りますと、1.は別に株式市況がどうなろうが為替市場がどうなろうが淡々とやっていることですので特にコメントはありません。中にはわたくしのごとく「面倒だから又そのうち確認しよう」などと呑気に構えているひともいるかもしれませんね。いるかな。
2.については、例えば、「今までは株式割合を4割にしていたけど3割に下げよう」とかリスク資産の割合を減らす方向だったり「ドル建てを少し売って利益確定しておこう」という通貨建て比率の変更などが散見されます。
前者は、時価総額での存在感が大きい米国株式の行き先の不透明感と悲観の空気を感じて株式からの部分的な撤退をしているのかな。
後者は、リバランスと言うよりも、今後の為替変動によって損が出る又は益が減る前に利益確定しよう、円安の今のうちに―という動機が強く、結果として安全資産が増えました、ということになると思います。ドル建て株式やETFを売って日本株を買うという話はあまり聞こえてきませんから。勿論それなら通貨建て別のリバランスと言えます。
株式減らして債券と言う話は聞こえてきません。米国のインフレを打ち消すために連邦準備制度理事会が更なる利上げのこぶしを振り上げて待っている感があるからでしょう。
利上げがあれば既発債の価格は下落します。
その辺のメカニズムはこちら後半をお読みください。満期で償還受ければ関係ないんですけどね。
為替相場の円安ですが、黒田日銀総裁の「金融緩和路線に変更はない」発言は、変動金利で住宅ローンを組んでいる人が討ち死にするとまずいのでまあ当然と受け止められています。また現在の円安は購買力平価からすると下方乖離が過ぎるので、日銀がちょっとでも金利高め誘導に動けば投機筋が消えて解消するんじゃないのと市場関係者周りが信じているらしい雰囲気を感じます。合理的に考えるとそうかもしれませんが、株価も為替も合理的に動いたことがないから将来と言うのはまったく分かりませんよ。