かけこみリタイヤ―のダイヤリー

陰キャで隠居!58歳10か月でアーリー?リタイヤしました。

三菱UFJ国際投信のブロガーミーティング

2023.5.31の19:00-20:00にwebで行われた三菱UFJ国際投信のブロガーミーティングについてご報告します。
ブロガーミーティングと銘打っていますが、誰でもウエルカムです。
リアル参加は10名まで抽選、web参加は200名先着順。
前回はリアル参加しまして有楽町まで行ってきました。見ず知らずの私に対しても温かく対応していただきとても充実した時間を過ごせました。軽食も出るし懇親会もあるし参加していらっしゃる方々ゲスト、スタッフもこちらが厚かましく話しかけてもにこやかに応対してくださいます。沢山の人に参加してもらいたいと思います。
わたくし今回はweb参加です。
全体のまとめは速攻で水瀬ケンイチさんが上げてくださったのでそちらをご覧ください。
【速報】三菱UFJ国際投信ブロガーミーティング(2023年5月31日)レポート - 梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー(インデックス投資実践記)
私は自分なりに印象に残った部分をかいつまんでご紹介したいと思います。メモに基づくものなので誤解がありましたらご指摘ください。

Q最近出てきた信託報酬率の低い他社ファンドへの追随はどう考えているか
A単純に信託報酬率だけで商品を判断できない信託報酬率が低くても総経費率が高いこともありうる。コストの内訳を見て当社の信託報酬内でみているもの、みていないものを区分して、その上で業界最低水準と判断できれば追随もある。
(私のひとりごと)eMAXISSlim全世界株式(オール・カントリー)が信託報酬率0.1133%のところ、2023.4.26にTracersMSCIオール・カントリー・ワールドインデックスが信託報酬率0.05775%という破壊的なスペックで登場、業界最低水準を追及する三菱UFJ国際投信がどうするか、という場面で、Slimが信託報酬に含めている費用の一をTracersでは0.1%を上限にその他費用で事後的に回収する建付けになっていることが判明、現時点では追随しないとの声明を出したことへのコメントですね。
表面上価格破壊的な信託報酬率を歌いながら、他社は信託報酬の範囲内で追加徴収なしとしている費用を、別途決算で回収しますよというのはなんだかなーですね。Tracersの決算及び運用報告書待ちです。
A続き(代田常務)ファンドの規模感からいって、他社が実現できて当社に実現できないものはないのではないか。引き続き業界最低水準を目指したい。
(野尻さん)株の売買コストで価格に入ってしまっているものは切り分けて費用認識できないものもある。

Q総経費率の開示だが、投信協会での業界統一はできないのか
A現在投信協会ですり合わせ中である。来年になれば各社対応についての回答を出してくるでしょう。

Q一万口当たりの費用は小数点以下第3位まで出しているのに、総経費率は小数点以下第2位までである。信託報酬率は第4位第5位表示をしているので、統一して細かくだしたらどうか
A何桁まで出すか、という問題は、投信協会の標準形に従っている。米国バンガード社が小数点以下第2位というのお参考にした。ただ高い安いが小数点以下第3位以下に来ているので、付随説明という形で今年の7月に参考で出すことを検討中である。

Q貸株(レンディング)のデメリットは何か
A貸株は返済されてからでないと売ることができないので、指数除外などでトラッキングエラーの原因となる。特に外国株はコーポレートアクション(私注:併合とか分割とかスピンアウトですね)が多いので注意している。
出来るだけよいレートを出す証券会社に貸し出しを行う。ファミリーファンド方式のため直接株を保有するマザーファンドからレンディングを行い、ベビーファンドでは持ち分割合で収益を認識する形となる。S&P500の構成銘柄など外国株に対して、実は国内の証券会社から借りたいというニーズが結構ある。

Q担保も貸株料もあまりフィーはもらえないのではないか
A先に申し上げたように、大々的に貸すわけにはいかず、インデックスの指数下落による損をカバーする程度である。小さな積み重ねとなる。
実はマーケットの状況でレンディングのニーズは大きく動くゆえ、リターンは恒常的でない。市場のボラティリティが大きいときにヘッジファンドから引き合いが多い。

貸株料を確認できる場所はどこか
A運用報告書全体版では、期末現在の貸株の評価額が出ているのでその時点での規模はわかる。非上場の投資信託なので収益は直接見ることができる項目はない。

Q貸株の担保は
A安全資産。現金又は投資適格国債
※この質問は、信託財産保有の株をヘッジファンドや他の証券会社に貸すと、貸付期間中にそれらの法人が破綻した場合貸株が返ってこない、つまり損失になるため、掛け目100%で担保を差し入れてもらう、その担保の内容についてでした。

Qインデックスファンドにファンドマネージャーは必要なのか
A要らないと言ってもいいが、大口資金の出入があった時など市場慣習を踏まえていかに指数との連動性を保つかといったテクニックが必要になる場合がある。投資家の皆様が安心できるような高品質を維持し、パフォーマンス向上を図っていきたい。

Q締め切り時間間際に買い注文が入った場合はどう動くのか
A市場のリアルタイムでの資金流出入(=ファンドの買いや売り)はわからない。15時に市場が閉まってから夕方まとめて初めてわかる。外国株などのイブニング市場からの対応となる。これについては、設定解約の影響をあらかじめ予測する機械学習システムを導入しトラッキングエラーを減らす工夫をしている。

Qインデックスファンドへの否定的な記事はどう思うか
A(代田常務)ここのところS&P500が軟調で大丈夫か、という意見が聞こえるようになった。これについてはどれくらいの期間で考えているのか。20年後に確かに騰落率でインデックスファンドに買っているアクティブファンドは存在すると思う。しかし現時点でそれを見極めること、予測は難しい。コストが安い分だけ相対的にインデックスファンドは相対的にいいpositionにいられる。これがインデックスファンドに魅力である。今市場がどうだ、という目で見ない方がいいのではないか。これまでインデックスファンドで取り組んできた姿勢を継続するのがよいのでは、と思う。
(私のひとりごと)マスコミがインデックスファンドをくさすのは、記事にならないからなのかなーと思いました。面白くないし変化もあまりないから記事書いて新聞や雑誌や有料web記事を買ってくれるようなネタにならないし。そういう話ではなかったのか。

Q(eMAXIS Slimなど)メインが外国株投資の商品で、メイカーとして何か言われないか
A(代田常務)投資家をはじめとする皆さんの、日本株を応援したい気持ちと、投資家の分散という両方を考え合わせるということかもしれない。しかし私(代田)もファンドマネージ業務に携わる中でアセットアロケーションとは、内外株式、内外債券と4種の資産に分散することを王道として教育を受けてきた。
実はGPIFでも議論がある所で、外国株25%国内株25%というのは、国内株が多すぎる、内外に分ける必要があるのか、という声もある。ホームアセットバイアス。グローバルエクイティ(わたくし注:多分全世界株式時価総額配分と思います。)ではMSCI加重平均で日本株はせいぜい7~8%である。ただGPIFの立場上、日本株を売りには行けないのかもしれない。
(私のひとりごと)ここ重要。確かに投資家の資産分散の観点からすると、内外株式の比率を固定しているのはおかしくて、全世界時価総額加重平均で、結果として内外比率は随時動いているのがアセットアロケーションの王道ではないのか、と思いました。個人でもGPIFでもそれは同じだよね。
(代田常務つづき)個人の立場に立ったとき、先入観なく行動すべきだし、応援したい日本株があるのならそれは個別株を買えばよくって、その方向性を政策として持ち込まない方がよいのではないかと思う。

Q(株式)先物はどう使うのか
A(入江ファンドマネージャー)現物株をすべて持つのが理想だが、現物株100%持てないことがある。典型的なのが未収配当。権利確定から3か月後に入金ということもあると、確定分を何もしないで入金待ちにしているとcash持ち同様トラッキングエラーが大きい。ゆえに未収配当が権利確定したら株式先物を買って連動性を高めるようにしている。
(私のひとりごと)ここは正直驚きました。以前楽天証券が株式先物を使って騰落率を上げる結果につながっているという考察をしたのですが、実はどの運用会社もやっていたのですね。このテクニックに差がないとすると、騰落率の差は、もっと別の要素、簡単には例を思いつきませんが、その他費用をいかに抑えるか、(特に下方への)トラッキングエラーをいかに抑えるか、というファンドマネージャーの行動による要素と、単純に信託報酬率の差による要素ということになりましょうか。

ETFについて、もっと売買を盛んにしてください
A板の状況で売買コストが変動するので、売買はさかんにしたい。
(私のひとりごと)2558だか2559だか板の状況が薄い(=売買が閑散としていると市場価格が変になりがち)という状況が言われていて、それに対する質問でした。マーケットメイカーとしては気配値しか示せないし、自己売買するわけにもいかんでしょう。なかなか妙薬はないと思いました。そうだ。GPIFに買ってもらおう(違。

QiNAVについて
A社内で確認してからお返事します。
(私のひとりごと)これ質問の意味がよくわからなかったのですが、インディカティブNAVという15秒に1回更新されるETFの理論価格ですが、売買の板が薄いことと関係があるのかしら。リアルタイム理論価格で注文を出し続けるとかかな。板が薄い状況で成り行き注文を出すと、ものすごく理論価格とかけ離れた売買価格が成立したりして、つまりひっかけようとして低い買い指値や高い売り指値で罠を張るやつがいますからね。そういう意味では投資信託に比べてETFは初心者向けではありません。

Q新商品は検討しているか
A来年の新しいNISAに向けて随時必要に応じて社内で議論している。

司会の野尻さんの説明によれば、リアル参加希望が20人程度あり、10人を抽選で選んだ。当日急遽都合がつかなくなった方が2名いらっしゃって現地では8人の方が参加したそうです。終わった後の懇親会ではオフレコ話も聞けるし個別に質問しまくっても大丈夫です。オフレコだから書けないけど。是非リアル参加をご検討ください。
otosak.hatenablog.com