otosak.hatenablog.com
先日の記事は、リスク資産が暴落して半分になった時のリバランスのお話でした。
安全資産とリスク資産を50:50で持っている時が一番買い付けるべき額が大きくなるという結論でしたね。
本日は、それとは全く逆、リスク資産が暴騰して2倍になった時のリバランスのお話です。
最近の株高を見ますと、ほいほい喜んでいる人もいますが、私としては手放しではよろこべない。これだけ上がったら急にさがるんじゃないの、という恐怖感の影がちらつきます。その感情自体もある種の思い込み、バイアスなんですけどね。
ほんとうは淡々と自分で決めた安全資産とリスク資産の割合に修正すればいいだけです。
結論を言う前に、50:50、10:90、90:10以外の場合の暴落時の必要買い増し額を10%刻みで計算しましたので表とグラフで提示いたします。
直前 | 暴落 | リバランス後 | ||||
安全 | リスク | 安全 | リスク | 安全 | リスク | 買付割合 |
90 | 10 | 90 | 5 | 85.5 | 9.5 | 4.5 |
80 | 20 | 80 | 10 | 72 | 18 | 8 |
70 | 30 | 70 | 15 | 59.5 | 25.5 | 10.5 |
60 | 40 | 60 | 20 | 48 | 32 | 12 |
50 | 50 | 50 | 25 | 37.5 | 37.5 | 12.5 |
40 | 60 | 40 | 30 | 28 | 42 | 12 |
30 | 70 | 30 | 35 | 19.5 | 45.5 | 10.5 |
20 | 80 | 20 | 40 | 12 | 48 | 8 |
10 | 90 | 10 | 45 | 5.5 | 49.5 | 4.5 |
そしてリスク資産が2倍に暴騰した時の必要売却額(割合)ですが、まあ予想の通りです。
直前 | 暴騰 | リバランス後 | ||||
安全 | リスク | 安全 | リスク | 安全 | リスク | 売却割合 |
90 | 10 | 90 | 20 | 99 | 11 | 9 |
80 | 20 | 80 | 40 | 96 | 24 | 16 |
70 | 30 | 70 | 60 | 91 | 39 | 21 |
60 | 40 | 60 | 80 | 84 | 56 | 24 |
50 | 50 | 50 | 100 | 75 | 75 | 25 |
40 | 60 | 40 | 120 | 64 | 96 | 24 |
30 | 70 | 30 | 140 | 51 | 119 | 21 |
20 | 80 | 20 | 160 | 36 | 144 | 16 |
10 | 90 | 10 | 180 | 19 | 171 | 9 |
安全90:リスク10の場合で計算してみますと、暴騰で安全90:リスク20になった。全体の分母は90+20=110
リスク資産の割合を10(%)にしたいから、
110×10%=11
手持ちのリスク資産は20だから
20-11=9 9を売却する必要がある、ということになります。
面白いといえば面白い、当たり前と言えば当たり前なのですが、暴落半減時の倍額(割合)を売らないとリバランスが達成できません。
私も長らくそうでしたが、リスク資産の評価損が出ている時はじっと耐える、明けない夜はない、なんて頑張っちゃいますけど、リスク資産の評価益が積み上がってくると、ウハウハして何もしない、なんてなりがちです。
老婆心ながら申し上げます。
リバランスしましょう。
売却しましょう。
入ってくる収入から貯金した額を投資しないで止めておくなんて、ノーセルリバランスを待っている場合じゃないです。
売るのは難しそうですが、やってみると案外簡単でした。